政治学者イアン・ブレマーが2032年の危機を予測「米中対立より憂慮すべき課題がある」
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約10年前の著書ですが“「Gゼロ」後の世界”をコロナ禍に読み非常に参考になりました。
直近ではウクライナ侵攻でG7の結束が揺るぎないものとなっていますが、G7vs中露という構造になっているあたり、著書のサブタイトルにある“主導国なき時代の勝者はだれか”というフレーズが侵攻の長期化(ひいては世界経済の混迷)を示しているようで、改めてこの言葉を印象深く思う今日この頃です。
注目のコメント
大変参考になりました。
米中関係が本当に破綻して戦争が起きれば、それは世界の終わりなのかもしれませんが、経済面で互いになくてはならない国です。この点ではかつての米ソ対立とは違う。
1972年にニクソン大統領が突然中国を訪問し、米中国交正常化が行われたが、そんなことがまた起こるかもしれません。そんなことになれば、米国市場に依存している日本企業は大きな被害を受けるだろう。
一方、ここで書かれているグローバルサウスと西側諸国の問題はもっと根源的で深刻なのが分かる。
グローバル化の進展は途上国にも中間層を生み出したが、その恩恵を受けた国は限定的であり、取り残された人たちは生命の危機にすら瀕している。この対立は21世紀後半の最大の課題であると思う。10年くらい前、日経の協力を得てイアン・ブレマー氏の講演会をミッドタウンで開催しました。打ち合わせ時など舞台裏ではとてもフランク且つ人間的で、一方で登壇時の発言はパワーとキレがあり、すごい人だなと思ったものです。
間違いなく、世界の賢人の1人だと思います。イアン・ブレマー氏の国際情勢の予測はいつも価値ある情報として見ています。
今後10年間で最も深刻な脅威は、グローバルサウスと西側の緊張関係という指主張も、巷に流れるニュースから見落としがちな点を指摘してくれました。
たとえば気象関連の災害の影響でこの10年、毎年平均 2,310万人が故郷を離れることを余儀なくされているという国連の推計があります。
10年で日本の人口の二倍近くの人が、住んでいたところから離れざるを得なかった。
確かに、こうした歪みがどこかで新たな対立を生むかもしれません。