新型コロナ後遺症 最大400万人働けず 米・シンクタンクが分析
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日本国内で使われている「コロナ後遺症」という言葉は定義が統一されていない可能性が高く、この医師が言っている後遺症とあの医師が言っている後遺症では、それの指す意義が異なる可能性が高い状況です。
WHOおよび米国CDCは、”post-COVID condition”の共通した見解として、「COVID-19罹患中または罹患後に発症し、病気の発症から3ヶ月継続する症状のうち、日常生活に影響を与え、代替診断では説明されない症状」と定義しています。
この「コロナ後遺症」の有効な予防法として、ワクチン接種が知られてきており、接種回数が1〜3回で増加していくほど、そのリスクが低減する関連性が報告されています。
一方、有効な治療法はまだ確立されておらず、多くの病気と同様「予防に優るものなし」だと思います。
参考文献
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35796131/記事にある「(米国で)後遺症に苦しむ人の数がおよそ1600万人にのぼり、このうち最大で400万人が仕事ができない状態」というのは、
累積感染者数比(日本:米国)=18,194,170/94,171,060(人)=0.19
感染者数のデータソース(2022年8月27日入手時点)
「COVID-19 Dashboard」(リアルタイム情報 the Center for Systems Science and Engineering (CSSE) at Johns Hopkins University (JHU))
https://coronavirus.jhu.edu/map.html
などからの推計により、日本で後遺症に苦しむ人の数=1,600×0.19=304(万人)
仕事ができない人の数=400×0.19=76(万人)
という数字になり、単純計算では、現時点の感染者ベースで今後後遺症に苦しむ方は人口比約2.3%(労働など社会活動に支障が出る方は約0.58%)という推定ができそうです。もちろん、医療の事情などが異なるため両国を単純比較できませんし、根拠の一部がシンクタンクの分析で、これの正確性にも依存します。
そうなると経済的な影響は甚大ですし、今後さらに増加するとさらに影響が大きくなります。各自リスクマネジメントするしかなく、それ以上は幸運を祈るのみだと思います。今後は、罹患者の内、後遺症が残った方の平均余命も問題視されてくる可能性も、当然にあります。
一般に感染症では、抗原の人体への攻撃が一定閾値を超えてくると自己免疫が一斉に活性化して自己免疫が自己の細胞を攻撃します。そうなると、細胞レベルで障害が残ることは想定されると思います。オミクロン株では重症化率は低いという成績が出ていますが、重症化した後は以前の株と変わりなく後遺症があらわれるとも言われています。
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「『軽い、なんて全くない』オミクロン株でも深刻な後遺症 渋谷のクリニック調査、後遺症患者6割が休職に」(東京新聞 2022年3月28日)
https://newspicks.com/news/6871713?ref=user_1310166後遺症に関する定義が少し気になります。つまり、コロナに感染したあとにいつまで続く症状を指すのか、もしくはどのぐらい後に発生したものなのかです。
コロナに感染して何ヶ月、もしくは一年以上働けないほどの後遺症であればだいぶ深刻な話だと思います。