2022/8/28

【3分解説】FRBパウエル講演の「真意」を読み解く

NewsPicks 編集部(シリコンバレー支局長)
仕事が終わったと確信するまで、インフレ対策を続ける──。
アメリカの中央銀行にあたるFRB(連邦準備制度理事会)のパウエル議長が26日、世界の金融市場関係者が注目するなか、年次シンポジウム「ジャクソンホール会議」で講演を行った。
最大の関心事は、パウエル議長がインフレ対策について何を語るかだった。
示されたのは、インフレを抑制させるためFRBが金融の引き締めを厳しく続けていくという強い姿勢だった。そして経済の成長鈍化の「痛み」を伴っても、引き締めが必要だと強調した。
今回のパウエル議長の講演はわずか8分。メッセージは1305ワードで、通常のスピーチの半分以下だった。
簡潔にまとめられた内容には、パウエル議長のどんな意図が込められていたのか。
米国野村証券シニアエコノミストの雨宮愛知氏が講演の4つのキーポイントを解説する。
INDEX
  • ①景気でも雇用でもなく、インフレ対策
  • ②やり遂げるまで、続ける
  • ③9月FOMCの判断は「未定」
  • ④株式市場に対する「牽制」

①景気でも雇用でもなく、インフレ対策