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コモディティ価格の数年後の予想が正確にできる人などいないのですが(いたらいくらでも資産を増やせます)、世界トップのシェアを持つ生産者で、生産者数が限られる商品ならば、その予想にはかなりの根拠が伴います。

EUの天然ガス価格は2022年2月初めと比べて、すでに3倍に値上がりしています。
 天然ガス価格を下げることができるのは、もちろんロシアが供給を増やせば下がりますが、それ以外だと、イランの経済制裁が解除されることでしょう。ロシアに匹敵する生産力があり、供給を増やせるのはイランだけです。

ロシアが、天然ガスを冷却液化するLNGプラントに投資しているのは、パイプラインではなくタンカーでの輸出を増やすためでしょう。
 つまり、EU以外、インドなり中国なりへの輸出を増やしていけば、ヨーロッパに売らなくても外貨収入を得られるので、その準備をしているのでしょう。
今年のエネルギー白書にも記載されているのですが、ガスプロムのIR資料によると、ガスプロムが欧州の公益事業者と締結している長期契約のうち、87%はTTFなどガスハブ価格や先物価格と連動する契約となっています。
※出所はGazprom"Invest Day 2021 Presentation"です。

日本の公益事業者は、一般的に原油価格と連動した「S字カーブ」型の契約を締結しますが、欧州の事業者はかなりリスクのある契約を行っていると言えるでしょう。
ロシアの天然ガス輸出平均価格が上昇するのは、欧州公益事業者のリスクマネジメントや、欧州エネルギー規制機関(ACER)の大手公益事業者に対する長期契約玉の市場玉出しを求める長年の指導方針に問題があったと考えます。
世界各国はドイツに倣うべきです。
経済発展が遅くなっても、人民の生活が悪くなっても、ロシアからの石油、ガスの輸入を減らいしいき、いずれ輸入しなくなります。
そうすると、ロシアのエネルギーはどんと価格が下がります。
いずれロシアは輸出するものがなくなります。
世界はしばらく我慢する時期に入ります。
アメリカだけは十分のエネルギーもあり、どんどん肥えていきますが。