2022年、グロース市場とプライム市場を眺めてみる
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「グロース市場とプライム市場」ではなく、少し広げて「長期で成長している企業は?」という観点で、時価総額上位企業を見てみる。
https://finance.yahoo.co.jp/stocks/ranking/marketCapitalHigh?market=all&term=daily
個人的に勇気づけられるのは下記。長期で強いビジネスモデル・障壁を作りながら、ジワジワと成長をしている。
こういう企業をどれだけ創り、伸ばし続けられるか。
4位:キーエンス 13.2兆円
8位:ファストリ 8.4兆円
10位:リクルート 7.8兆円
12位:東京エレクトロン 7.1兆円
57位:エムスリー 2.7兆円
130位:MonotaRO 1.1兆円現在のスタートアップエコシステムの現在地、そして市場区分変更後のグロース市場の位置付けを見ながら、今後の日本の向かうべき目標地点について書いてみました。
米国はGAFAMの成長が経済を牽引し、外貨を稼ぐ最大の武器となりまいした。結果として、資本市場においてはGAFAM=ALLというぐらい実質的な株式市場の中期的な成長を牽引してきました。
では日本の現在地はどうでしょう?どういう分布になっているのか。日本として明確に認識しておくべき特徴はなにか。目指すべき目標はユニコーンの数ではなく、明確になっているか。それは何を実現するためなのか(=パーパス)。
円安が大きく進んでしまっていますが、円安の解消のためにも、そして短期的にも外貨の獲得のためにも、海外で稼ぐ力を持った企業の創出がますます急務になっています。それは単にスタートアップに限ったことではなく、大企業とスタートアップが力を合わせて、世界に付加価値を提供する永続的社会価値創造企業を一社でも多く生み出していくことを意味しています。
大企業も世界で稼ぐ力を持った企業は着実に成長しています。ユニコーンというわかりやすい目標を追うのも大事ですが、まず最低限超えるべき目標はどのラインで、そのためにどういう経営や体制が必要なのか、そして世界で稼げる企業につながっていくのか、そういうポストIPO後のプランをしっかり考える必要がある、あらためて現在地を見ながらそう感じる次第です。皆さん、医薬品、医療機器というと、縁遠く難しく感じるかもしれませんが、時価総額のランキング上位を占めています。
https://finance.yahoo.co.jp/stocks/ranking/marketCapitalHigh?market=all&term=daily
14位 第一三共 7.0兆円
19位 武田薬品 6.4兆円
20位 中外製薬 6.3兆円
37位 アステラス製薬 3.9兆円
43位 テルモ 3.4兆円
これは、50位のパナソニック2.8兆円よりも大きいのです。
スタートアップに目を移すと、医師や製薬会社などに情報を提供するエムスリーは、時価総額2.7兆円で57位です。
また、ペプチド中分子創薬のペプチドリームは、一時期よりも株価が落ちたとはいえ、時価総額は、2000億円を超えていますし、
(ペプチドリームは、マザーズ上場から、東証1部、東証プライムに移っています)
また、そーせいグループは、マザーズ上場から現在、東証グロース上場です。グロース上場企業の中で、時価総額5位、約1000億円とユニコーン級です。GPCR創薬(GPCRを標的とする医薬品は、中枢神経薬が多いが、生活習慣病、エイズ、がんなども標的とすることが可能)に強みを持っています。
加えて、JCRファーマは、希少病に特化したバイオ医薬品の会社ということで、設立年度は少し古いものの、日本発のバイオベンチャーに入れてよいのではと、個人的には思っています。日本証券業協会の店頭市場(ジャスダックの源流)に上場し、東証2部、東証1部を経て東証プライム上場です。時価総額は、7月20日現在、約3400億円です。これもユニコーン級です。
ちなみに、私は、個人的には、モジュール創薬のデルタフライファーマ(マザーズ上場から、現在、東証グロース上場)が化けると思っていますけどね。