米住宅ローン金利が上昇再開、市場をさらに冷え込ませる可能性
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米国の固定金利住宅ローンはその大半がMBSとして証券化されて、金融機関はじめ機関投資家のポートフォリオの中に入っています。しかも、その残高は約7兆ドルと米国債の発行残高の三分の一くらいに達しています。
長期金利がこれだけ上がると、ローンの期限前償還率(prepayment)は下がり、結果そのデュレーション(duration)は長期化し、金利上昇下のデュレーション長期化は、ポートフォリオの評価減に直結します。原因は異なりますが、1990年代クリントン政権下で起きたと同じ現象です。
当然、当時ソロモンブラザーズはじめ多くの金融機関が経営危機に陥りました。
これは、toCの住宅市場の問題だけではなく、マクロでみた金融システムのリスク要因として議論されるべきテーマだと、私は思います。ちなみに固定15年や30年は1年で倍になっており、販売件数は年頭頃からピークアウトしています。しかし、住宅の供給制約もあってまだ値段は高く帰属家賃主導でCPIは高止まりしやすいです。帰属家賃でCPIの3割です。