イタリアのドラギ首相、辞表を提出 大統領は受理せず
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きっかけは、与党内の最大政党である「5つ星運動」が、内閣の提出した法案への投票を棄権したことです。
この法案は、(コロナ禍からの)経済復興のための基金に、イタリアからも拠出するためのものです。法案自体は、可決されました。
5つ星運動は、もともと反EUの政策を持っています。
政府内で第2党の「同盟」も、反EU的な政党です。いずれも、EUからは離脱こそすれ、イタリアが金を出すことには反対です。
ドラギ首相は、ヨーロッパ中央銀行総裁を務めていましたが、混迷していたイタリア議会が首相を選出できなかったため、中立的な首相として2021年に担ぎ出されました。
政府を構成しているのは、政策のバラバラな様々な政党です。
ドラギ首相が辞任すれば、新首相の選出はむずかしく、総選挙の可能性が高くなります。
5つ星運動は、この法案への対応をめぐってすでに分裂しており、総選挙を戦える状態ではありません。