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情報は切り取り方、受け取り方によって正しくなったりも間違ったりもする。正しさは一義的ではなく多面的なものだったりしますしね。
個人はそうしたFAKEとFACTが入り混じるメディア・情報の扱いに対するリテラシーをあげていくこと、社会はできるだけ多様性と包摂性を担保すること、プラットフォーマーは収益性と同時に健全性を保つガバナンスを働かせること、これが肝要かと思います。
でも、こと医療に関する情報は誇大、誇張、フェイクであってはなりません。
特に「シリアスさ」「誠実性」「断言・分かりやすさ」のバランスで、最適解や許容度は変わると思う。
病気など命に関わることは「シリアス」。だからそもそも規制産業になっている。
そのなかでも、研究・事実によって既に分かっていることもあれば、分からないこともある。また確からしいことや事実としては分かっていても、要因が分からないこともある。
だから専門家による発信やファクトチェック、なかでも「誠実性」は重要。
気象庁のトンガ沖海中火山噴火を背景とした津波での発信などは、個人的には事実や分かっていること・分かっていないことを誠実に話していて、とても好印象だった。週末のKDDIのネットワークダウンについても、発生した後の説明については誠実さが窺えたと思う。
誠実に発信をするためには、何が分かる・分からない、何を言い切れる・言い切れないの判断がとても重要で、専門性が必要。
ただ、誠実であろうとするほど、条件項が付きやすい。そのなかで、人間は理解したいから「断言・分かりやすさ」を求める傾向もあると思う。
全体について断言していいこと、概ね断言してよいが明確に外さないといけない点、断言はできないが概ねとして正しいことなど、グラデーションがある。一方で、ここに拘り過ぎると、理解の欲求が満たせず、それが満たされないと各論具体に入る前に興味がなくなることもある。興味がなくなれば、ざっくりでも理解しておくと助かることが理解される前の離脱になり、すそ野が広がらない難しさがある。
一方で、本質的に難しかったり厳密なものを、どこまで分かりやすくすべきなのかを悩むところもある。
このグラデーションの上手い設計をどうするかが、様々な情報発信で求められていると思う。
ちょうど先日、NP編集部の岡記者のTopicsで「分かりやすい」という投稿があり、こういった点ともつながると思う。ぜひ興味がある方は、併せて読んでいただきたい。
「分かりやすい」
https://newspicks.com/topics/human/posts/16
TikTokに限らずYouTubeやTwitter等でも、科学的な検証のないコンテンツは一定数ある
人並み以上に科学リテラシーのある人はこういう活動に参画すべきだし、ある意味論文よりもタチの悪い査読をしているようなものなので、プラットフォーマーや行政がもっと支援しても良いのではないかと
> 「科学はきちんとリサーチしなければならないので、偽情報を垂れ流すよりもずっと時間がかかるのです」
そこに対して信念を持って指摘していく方々は、おそらく職業にきちんとプライドと責任を持ってる人なのだと思います。ただSNSが専門家の理性と信条の上に成り立つサービスであるうちは未熟であるわけで、本来は少しずつでも自浄作用を高める努力を続けて欲しいところですね。
しかし思えばコロナ禍でも色々自宅需要に結びつけて適当なこと言ってるメーカーや"専門家"も多かった。一時期、自宅で作る手前味噌キットが流行ってましたが、衛生管理状況も見えない家庭内でカビが生えても「掬えば大丈夫!味噌ってそういうものだから!」と未だに公言してます。彼らは伝統を根拠にしている。昔からそうだから、そういうものだ、と。ひょっとしたら家屋内に有害なカビ毒を出すカビもいるかもしれない。そのリスクを考えたら本来同定検査もせずに安全保障などできないし、注意喚起なしでは販売できない話なんですけどね。
実際、厚労省に聞いてみればすぐ分かることです。「家で作った手前味噌にカビが生えました。フワフワしたとこだけ掬って食べていいですか?」と聞けば、100%NOと言う。ごく当たり前の、ごく基本的な食品衛生のイロハと言うべき話。その視点の欠落した発信者・販売者を世の中に拡散してしまうのが、残念ながらSNSの1つの側面です。
食領域では料理研究家とフードコーディネーター。人気者にも怪しい人が多すぎる件。本当大問題だと思ってます。
またユーザーがネットでしか情報収集をしないことも問題で、もっと多くの媒体(新聞やテレビなどのオールドメディアと、根拠ある論文や書物)から多角的に検証する努力をしないといけない。
が、そこで分断を招いて稼ぐのがYouTube含め新興メディアの真骨頂なので、まぁ大局としては止めようがない。