2022/6/15

【解説】苦境のアパレルで「アスレジャー」だけが強い理由

NewsPicks 記者
アパレル業界の「異端児」か──。
コロナは小売業界の勝ち負けを鮮明にした。なかでも、「一人負け」といえるほどの逆風に晒されたのが、衣料品・服飾品業界だ。
デロイト トーマツが今年発表した「世界の小売業ランキング2022」によると、2020年度のセクター別の売上高成長率において、家電・レジャーなどが成長を記録する一方で、唯一のマイナス成長となったのが、衣料品・服飾品(▲14%)だったのだ。
ご存じのように、ファッション業界は、ロックダウン中の店舗閉鎖や、自粛生活によるライフスタイルの変化、Eコマースへの対応の遅れなど、苦境の極みに陥った。
だが、実は良いことなしのアパレルにおいても、一つだけ成長している分野がある。
それが「アスレジャー」だ。
アスレジャーとは、運動やキャンプ用などの服の機能性を持ちながら、日常的にも着用できるファッション性を兼ね備えた商品を扱うブランドや商品群を指す。
INDEX
  • ①コロナ後も強いアスレジャー
  • ②ルルレモンという革命
  • ③ユニクロの4倍でも売れる
  • ④世界トップの店舗当たり売上高
  • ⑤ナイキがそれでも強い理由
  • ⑥D2C×アスレジャー=最強

①コロナ後も強いアスレジャー

アスレジャーがコロナ中に人気だった理由は明快だ。