円急落、一時135円台 24年ぶり安値
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歯止めをかけるには日銀が具体的に動く必要があるでしょう。長期金利の上昇をある程度容認するだけでも、流れは少し変わるかと考えますが。
ところで、一部の方の通貨政策は財務省の責務だ、という建前論は如何かと感じます。中銀のマネタリーポリシーは、通貨金融政策とも訳されるものであり、通貨政策と金融政策は密接不可分だというのが、お得意の欧米の主流経済学の考え方のはずです。金融政策の中間目標を通過の安定に定める中銀も非常に多い。
単独介入はまず許されない地合いで、財務省の責務云々を主張するのはいかがかと思います。「日本との差がさらに広がるとの見方が、円を売ってドルを買う動きにつながった」 (@@。
ドルの金利が円より高ければ、円の先物予約の相場は金利差分だけ今より必ず円高(=ドル安)で、この関係は何があっても崩れません。円を借りてドルを買って1年後に売る予約を結べば、金利で儲かる分だけ為替で損して損得ゼロになるように出来ている。そして1年後のドル円の相場は1年後の予約相場と同じであるべきというのが理屈です。つまり、金利環境が今と何も変わらなければ、ドルに比べ相対的に金利が低い円は高くなって行くのが自然です。
ところが今は誰もが金利の高い通貨は高くなると信じています。これは上の理屈に反します。しかし、円を借りてドルを買って先物予約して、金利差が更に開けばどうでしょう。円の予約相場はドルに対して更に高くなりますから、途中で反対取引して予約を実質的に解消すれば、当初の予約時より高くなった円が戻って来て儲かります。単に金利の低い円を借りて金利の高いドルを買って持っているだけにせよ、金利の高い通貨が高くなるのは投機的な現象で、必ずそうなるというものではありません。
今の為替相場が今ある全ての情報を織り込んで決まっているなら、日本経済の弱さも日米の金利差も世界の政治的なリスクも現段階での投機的な期待も、全て135円前後の円安相場に織り込まれているわけで、この先どうなるかは誰にも分かりません。日本経済が米国経済とくらべ更に弱くならない限り、円安はこれで打ち止めです。
しかし、円は安くなると信じる人が多ければ、日々新たな円安期待が出て、円は安くなり続けるに違いない。今回の円安がそうした投機的な期待による行き過ぎなら、実体経済に合わせ、いつか必ず反転するはずです。現に、80円台から3年ほどかけて150円近くまで進んで大騒ぎした1998年の円安は、1年ちょっとで100円前後に戻っています。リーマンショック後の70円台の円高も、異次元緩和が始まるとの期待感だけで反転し、緩和が始まる前の僅か半年ほどで100円前後に戻っています。
落ち着きどころの円の相場を決めるのは、日本経済が実際のところどれほど弱くなっているかと当局が新たに打ち出す政策の変化です。通貨の強さは国の経済の強さ。135円、140円というのがコロナ禍で一段と鮮明になった日本経済の弱さを表すものでなければ良いけれど (・・;ウーン