[ロンドン 17日 ロイター] - 英サイバーセキュリティー会社NCCグループは17日の研究発表で、ブルートゥース技術が本来の設計目的ではない自動車や住宅や個人データ管理のデジタルロック(電子錠)「スマートロック」に世界的に多用されていることについて、遠隔解錠のハッカー攻撃に弱い可能性があると警告した。

同社が指摘したのはブルートゥース・ロー・エネルギー(BLE)技術。同社研究者が米電気自動車(EV)のテスラ車のロックについて、ラップトップパソコンに接続した入手の難しくない小さな機器で解除し、発進させられる動画を公開した。こうしたことは同技術に依存するあらゆる製品に対し、地球の反対側からでも可能になるという。

NCCによると、このぜい弱性はソフトウエアの改修で解消できる欠陥とは別物。同技術がロックシステムに使われる前提で元々設計されたものではないとも強調した。今回の研究で、セキュリティー問題が絡む場合には、こうした意図されない用途で技術を使用することの危険が浮き彫りになったとしている。