2022/5/4

【日本初】北海道に、すごい「コンクリ会社」があった

NewsPicks編集部
朝令朝改」のスピードで、変化を捉えていけ──。
普段あまり耳馴染みの少ない「コンクリート業界」で、世界レベルのイノベーションを真っ先に取り入れている企業がある。しかも、日本の北端・北海道から。
それが1935年創業の老舗「會澤高圧コンクリート」だ。
筆者は雪が残るなか、三代目ドンの待つ札幌支社へと足を運んだ
會澤高圧は昨年、地方企業ながらに、日本で初めてビル・ゲイツのVCやアマゾンが出資する最先端の「脱炭素コンクリート(詳細は別記事)」を導入し、実際に11月から提供を開始した。
さらには、創業家社長のスピーディーな決断力を生かして、長年の社是を「安全第一」から「脱炭素第一」までに振り切り、時代の大きな波を生き残ろうとしている。
にしても、北海道の企業が「世界標準」のテクノロジーに突き進めるのか──。
NewsPicksは、同社3代目の會澤祥弘社長に直撃し、脱炭素コンクリを提供する「カーボン・キュア(CarbonCure)」と出会い、手を組んだ理由から、脱炭素時代に向けた野望までをあますところなく聞いた。
INDEX
  • ①世界との「ズレ」に衝撃
  • ②「ガラパゴス規制」を乗り越える
  • ③90年企業の社是を変えた
  • ④国内で群れてはいけない
  • ⑤我々は「触媒」でありたい

①世界との「ズレ」に衝撃

──まず、北海道のローカル企業が、日本で初めてカーボンキュアのコンクリートを導入したと聞いて驚きました。なぜ、これほど素早く動いたのでしょうか。