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コロナ新薬、妊婦には推奨せず 塩野義、動物実験で胎児異常

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    専修大学 商学部教授

    新型コロナウイルス向けの抗ウイルス薬は、メルク社とファイザー社の製品が日本でも承認されています。塩野義製薬製だけでなく、「飲み薬」との表記が与える印象が軽すぎると思っています。

    この系統の医薬品は、ウイルスが増殖する際の遺伝子の複製を阻害するという作用機序を有していることから、医薬品の作用機序の基本的事項を理解すればヒトの細胞分裂に影響を及ぼす「可能性」は想定されました。動物実験で実際に起こるか確認されますが、代替できない医薬品の場合は、(程度によりますが)動物で催奇形性が見られたとしても、妊婦や若年者を投与対象から外した上での承認は検討されます。化学療法剤(抗がん剤)などでは「見られない方が珍しい」と思います。

    メルク社の抗ウイルス薬も動物実験の結果、「若年層への骨と軟骨の成長に影響が出る可能性」が警戒され、「若年層に対しての投与」が認められていません。ファイザー社製でもこの方向性の異常出現の可能性は警戒しながらモニタリングされていると思います。メルク社製は妊婦にも使えず、ファイザー社製は薬理的プロファイルを検討の上リスクを上回るベネフィットがあると判断するなら投与可とされています。

    メルク社とファイザー社が日本で承認申請をした段階で、メルク社は1408人、ファイザー社は2085人の患者登録を終えており、それぞれの臨床試験で実薬とプラセボは約半数ずつ割り当てられていました。ともに臨床効果で有意差が認められたため、またすでに欧米で多数使用されていたため承認されました。

    一方、塩野義製薬の開発中抗ウイルス薬は、これまでには数10例での臨床第2相途中の成績が公表されているものの、その症例数では主要評価項目で差(臨床的な優位性)は確認できていません。

    今後「臨床的有効性(統計的有意差あり)」が確認されることが認可の絶対条件になるはずです。その場合実薬群での試験症例がわずか100~200例程度で市場流通させることになりますので、1%程度に現れる副作用すら十分に検出できずに流通させることにもなりますが、一般的にこの例数で流通を認めることは希少薬を除いてありません。

    副作用のプロファイルをもつ医薬品だった場合には、一気に流通させれば健康被害拡大後、後追いで対処する必要が出ることから、それを最小限にするために臨床試験の実施ルールが定められています。


  • WithMetis 代表取締役 理学博士(物理学)

    まず初めに、このように、動物実験で副作用の可能性が明らかになることは、非臨床、臨床試験を通じて承認を得るプロセスが働いていることの証左であり、医薬品という効果が高く、時には副作用を起こす可能性もあるものが十分に注意を払われて、取り扱われていることを意味します。これは、一部の健康食品や、民間療法とは一線を画するものであることをご留意いただきたいと思います。この情報を踏まえた上で、承認の可否は決められるべきですし、仮に承認された場合には、医師・薬剤師とよく相談の上、ご服用いただきたいと思います。

    抗ウィルス薬に関しては、必ずしも催奇形性があるわけではありませんが、抗インフルエンザ薬であるファビピラビル(商品名アビガン)、抗C型肝炎ウィルス薬であるリバビリンは、妊娠を疑われる方へは禁忌となっています。これらの標的は、ウィルス由来のRNA依存性RNAポリメラーゼ(RdRP)が標的となっていて、分子構造も核酸アナログです。これらの薬剤が、ヒトの遺伝子複製プロセスのどこかに作用することで、変異原性につながっているのだと思われます。また、抗コロナウィルス薬であるモルヌピラビルもコロナウィルスのRdRPが標的となっていて、妊婦へは禁忌となっています。モルヌビラビルの分子構造も核酸に類似しています。

    ファイザーのパキロビットについて、添付文書によれば妊婦に関しては、妊娠したウサギに対して、臨床暴露量10倍にあたる投与量で、胎児の体重減少の可能性が指摘されており、治療上有益性が認められる場合にのみ投与するようにとあります。ただし、骨格形態異常については、確認されていません。
    https://www.mhlw.go.jp/content/11123000/000895921.pdf

    また、抗がん剤などと違って、抗ウィルス薬、抗生物質では、そもそも標的にしている分子が、ウィルスなど外来のものであること多く、そのため、これを阻害しても基本的に副作用は生じません。ただし、薬剤が元々狙っていた標的とは異なる分子と相互作用(オフターゲットとの相互作用)し、それが副作用の原因となります。

    ファイザーのパキロビットと、塩野義の新薬ですが、同じコロナウィルス3clプロテアーゼの阻害薬ではあるものの、化合物の骨格はかなり異なっているため、副作用のメカニズムは異なっているかもしれません。


  • 自営 なし

    ワクチンでなく抗ウイルス薬ですね。
    元々ファイザーのパクスロビド、メルクのモルヌピラビル共に妊婦さんには適用しないはず。

    こちらの記事の薬なら3CLプロテアーゼ阻害薬。
    https://www.shionogi.com/jp/ja/news/2022/03/20220325.html

    ファイザーのパクスロビドの主要成分ニルマトレルビルも3CLプロテアーゼ阻害薬。

    治験をクリアしている薬なので重症化リスクと天秤にかけて処方される限り大きな問題はないかと。
    そもそも新しい薬ですしコストも高いので軽症かつ低リスクの患者には処方されないのでは?

    強いて言えば個人的には新規のワクチンより新規の化合物の方が遠慮したいかな。
    モルヌラビルに至ってはこういう薬だし。
    https://answers.ten-navi.com/pharmanews/22640/


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