[5日 ロイター] - ウクライナのゼレンスキー大統領は、5日に国連安全保障理事会で演説すると表明した。首都キーウ(キエフ)近郊で多数の民間人の遺体が見つかった問題について、他の地域でさらに多くの民間人がロシア軍に殺害された可能性があるとの見方を示した。

安保理は、キーウ近郊ブキャでロシア軍が民間人を虐殺した疑いをウクライナが指摘したことを受け、緊急会合を開催する。

ロシアは民間人殺害を完全否定し、同国軍の関与がなかったと示す証拠を安保理に提示するとしている。

ゼレンスキー氏は5日未明に公表したビデオ演説で、「最も完全かつ透明」な調査を実施し、全国際社会と結果を共有する必要性を訴えた。

ボロディアンカなどロシア軍の支配から解放された他の地域では、さらに多くの犠牲者が出ている可能性があると述べた。

ロシアがキーウと北部チェルニヒウの軍事作戦を縮小し、東部ドンバス地域の「解放」に注力すると発表したのに続き、ウクライナ当局はキーウ地域全域を含む複数の地域を奪還したと明らかにした。

ゼレンスキー氏は、キーウ周辺やチェルニヒウ、スムイで「占領者たちは、住民が80年前のナチス・ドイツの占領時にさえ目撃しなかったことを行った」と強調し、何千人ものジャーナリストが北部の状況を取材することを望んでいると語った。