小野薬品、特許侵害と提訴 アストラゼネカに賠償請求
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小野薬品が特許侵害で提訴している対象は、抗PD-L1抗体に関する特許で、英アストラゼネカの「イミフィンジ」が、小野薬品の「オプジーボ」の特許を侵害していると訴えています。
抗PD-L1抗体はヒトPD-L1に結合して医薬品としての効果を発揮します。これによりPD-1およびCD80の相互作用を阻害し、腫瘍の免疫逃避機構を抑制、腫瘍に対するヒトの免疫反応を誘発します。
オプジーボを巡って小野薬品は、米メルク社および抗PD-L1抗体の原理を解明した京都大学本庶佑特別教授ともそれぞれ特許侵害訴訟を経験し、抗PD-L1抗体特許に関する係争には慣れています。
今回は、英アストラゼネカ社が小野薬品の特許権侵害を行っているとして、「イミフィンジ」の販売差止請求と、小野薬品の遺失利益等(約320億円)の補償を求めています。一般に新薬における知的財産の保護は製品寿命や売上に直結するため、製薬企業は重く考えて対策します。一方で、アストラゼネカと小野薬品は糖尿病・慢性腎臓病の治療薬「フォシーガ」を co-promotionしてますよね。つい昨年もニュースリリースされていました。まあ、それとこれとは話が別、ってことなんでしょうね。当たり前ですが。