[サンフランシスコ 17日 ロイター] - 米半導体大手・インテルのパット・ゲルシンガー最高経営責任者(CEO)は17日、ロイターとのインタビューで、英半導体設計子会社・アームに投資する企業連合(コンソーシアム)が結成された場合、参加に関心があると述べた。

エヌビディアがソフトバンクグループからアームを買収する提案を行う前から、業界ではコンソーシアム結成の話があったと説明した。

買収案件は先週、正式に破綻。ソフトバンク・グループは規制面での課題を理由に上げており、今後はアームの新規株式公開(IPO)を目指すとしている。

同CEOは「われわれはアームの主要ユーザーではないが、アームを利用している。われわれのファウンドリー事業を踏まえると、アームを今よりも利用することになる」と述べ、「仮にコンソーシアムが結成されれば、おそらく何らかの形で参加を検討するだろう」と述べた。

今週発表したイスラエルの同業、タワーセミコンダクター買収については、同社の欧州での投資計画を変更することにはならないと説明した。

インテルは15日、タワーセミコンダクターを54億ドルで買収することで正式に合意したと発表した。

<利益率、2025年まで大幅な改善見込めず>

同CEOは、今年の利益率が低下し、その後数年間横ばいで推移するとの見通しを示した。半導体需要の拡大に対応するため、新たな技術・工場に投資する。利益率は25年以降に上昇するという。

17日の「インベスター・デー」で明らかにした。今年の粗利益率は非GAAPベースで昨年の58%近くから52%に低下する見通し。23─24年は51─53%で推移し、25年には54─58%に回復するという。

同社は今年の売上高を1.7%増の760億ドルと予測。23─24年は1桁台半ば─後半の伸びとなり、25─26年には10─12%の増加が見込まれる。

時間外取引のインテル株は約1%下落した。

TECHナリシス・リサーチのアナリスト、ボブ・オドネル氏は「ビジョンと戦略は素晴らしいが、実行力に若干の疑問がある」と述べた。