• 特集
  • 番組
  • トピックス
  • 学び
プレミアムを無料で体験

【教養】ルールの歴史に学ぶ「人の欲望を刺激する」しくみ

NewsPicks編集部
982
Picks
このまま本文を読む
本文を読む

コメント


注目のコメント

  • 暦オタ・ガジェオタ・ミリオタ・時々謎のPro Picer

    ルールが歴史に与えた影響として特許について興味深い話がでていますから、例によって少し雑学を補足をしましょう。
    ヨーロッパには古くから特許という概念がありましたが、それは権力者がある特権の存在を”広く公に布告する”という意味で、現代の発明の権利を保護するものとは異なります。

    現代の特許の概念が生まれたのは中世のベネチアで、そこからイタリア半島に広がり、あのガリレオ・ガリレイも発明の特許をとっていた記録が残っています(望遠鏡の特許は認められなかったようですが)

    さてイギリスで王室の財源不足を補うために特許による上納金目当てで乱発されたことが皮肉にも近代特許制度のもとになったのは事実なのですが、ここで国王が乱発する特許の正当性をめぐる事件が起こり、その判例が以後の歴史を決めることになります。
    それはその裁判で決められた特許の4つの原則です。
    ①新規事業に関することであること ②新規であることは自国のみを立証すればよいこと ③特許は有限であること ④特許は新事業を興して国を富ませた報酬であるべきこと

    つまり新規性があり、国を富ませる事業につながることが特許の前提であるとされたわけですね。

    これは逆に言うと、他にない新しいビジネス(あるいはそれにつながる発明)を起こせば、法律的に保護され、一定期間独占できるということになります。
    つまり儲けたいという欲望を、新しいことをするという条件さえ守れば、権力が公に守ってくれるわけで、この欲望の力が、のちの産業革命を生み、現在のネット社会につながるイノベーションの歴史の原動力となったのですね。

    世の中なにが幸いするかわからないものです。


  • badge
    静岡県立大学国際関係学部 准教授

    ルール、というのは、法の統治と不可分で、その基礎は古代ローマでつくられました。成文化された万民法を持つローマ帝国に、ユダヤ・キリスト教が持ち込まれたことで、現在に至る、法の支配を絶対視する欧米の価値体系がつくられてきました。
     議会制民主主義を絶対視する価値体系も、この古代以来の法の支配と不可分のもので、欧米人以外には、本当のところそこまで絶対のものとしては身についていない場合が多いです。
     中国にも法家思想があり、律令制度を統治の基礎にしようとする試みは何世紀も続いていきましたが、中国でも、それを輸入した日本でも、徐々に解体されていきました。
     経済的にも軍事的にも中国やインドと比べて貧しい文明であったヨーロッパ、特に英国が、世界的な覇権を確立していった主な理由として、国民から徴税する財政=軍事国家体制の成立がありました。
     議会制度を含む法の統治は、他の文明とは比較にならないほど多額の税を国民から徴収できるようになり、産業革命と近代軍隊を成り立たせる条件になりました。
     米国もこの路線を引き継いでいます。国際連合もWTOも、変動相場制もそうだし、日本国憲法や日米安全保障条約を通してこのルールの中に日本を引き込んだのも米国です。
     つまり、(万国共通の)ルールをつくって、その中で経済であれ、教育であれ、戦争であれ、スポーツであれ、競う、というのは、ヨーロッパでつくられて、米国が維持している価値体系です。中国や日本は、この価値体系がもともと身についていないし、(万国共通の)ルールをつくる側に回ったことはありません。
     日本の製品やコンテンツが、世界各地で欲望を刺激することはできますが、それ(たとえば日本の自動車やアニメ)を万国共通のルールのひな型にしよう、といったことは日本人はしてこなかったし、発想自体がありませんでした。


  • badge
    PwCコンサルティング合同会社/(株)スマートアグリ・リレーションズ(バイオマスレジングループ) Director/Executive advisor

    既存社会経済をゲームチェンジできるのもルールで、自分たちが利益を享受できる社会を構築できるのもルール、
    全てはルールメイキングに掛かっていると思っています。

    文化的にルールメイキングよりもルールの中で力を発揮する方が得意な国民性の日本人が、ルールメイキング側にまわるためには、どうすればいいのでしょうか。。。


アプリをダウンロード

NewsPicks について

SNSアカウント


関連サービス


法人・団体向けサービス


その他


© Uzabase, Inc

マイニュースに代わり
フォローを今後利用しますか