ＵＡＥ首都に無人機攻撃か＝イエメン武装組織が主張、３人死亡
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イエメン戦争はすでに6年目に突入し、既に13万人以上の死者（その殆どは民間人）を出しており、国連に「世界最悪の人権危機」と認定されているものの、なかなかその実態が伝えられていません。
https://www.wfp.org/yemen-crisis
米国のシンクタンクCSISによると、2021年の最初の9ヶ月でフーシからサウジアラビアへの攻撃は33回あり、1月あたりの回数は3.7回と前年の1.6回の2倍に増加し、激化が進んでいます。
2021年3月、フーシ過激派は南部の都市ジャザンで複数のUAVとミサイルを発射し、サウジアラビアの国営石油会社であるサウジアラムコの施設を攻撃した他、2021年11月、ジェッダの石油精製所を含むいくつかのサウジアラビアの都市で、爆発物を搭載した12台の無人航空機（UAV）を発射。さらに、2021年12月6日、サウジアラビアの防空軍がリヤド上空に飛来した弾道ミサイルを迎撃し、いくつかの住宅地区に破片が落下した。12月25日には、ジャザン地域南西部のサウジアラビアの町サムタに対するフーシの発射体攻撃により、2人が死亡、7人が負傷した。これは、死傷者につながる数ヶ月ぶりの越境攻撃となった。
https://www.csis.org/analysis/iranian-and-houthi-war-against-saudi-arabia
原油市場はこうしたイエメンの政治情勢を十分に折り込めているい気がしています。
注目のコメント
すっかり泥沼化し、一体戦況がどうなっているのかさっぱりわからないイエメン内戦ですが、昨年末にサウジの後押しするハディ政権軍とUAEが後押しする南部分離主義者軍がイエメン中部のシャブワ県で攻勢に出て、県都アタクをはじめ、シャブワ県全域からフーシ派を放逐したと発表されていました。
イエメン内戦における戦果発表は両軍共にほとんどの場合嘘八百の大本営発表なので正直真偽の程は不明ですが、ある程度の打撃をフーシに与えたのは事実なようで、今回の攻撃はその報復でしょう。
今回の攻撃と合わせてサウジ側にもドローン攻撃があり、サウジはこれを撃破したようですが、最近久しく攻撃を受けていなかったUAEは油断したのかドローンを撃ち漏らし、3人の死者と6人の負傷者という初の民間人の死者を出す事態となりました。
いずれも外国人労働者のようですが、UAEとしても空爆を含む報復攻撃を行うことは間違いなく、イエメンの泥沼は更に深くなりそうです。アブダビ空港近くで、タンクローリー3台がドローンで破壊されました。イエメンのフーシー派が声明を出しています。
（この記事ではtankerという英語をそのまま「タンカー」と訳していますが、この場合燃料を輸送するタンクローリーのことです）
フーシー派は、2014年から続くイエメン内戦一方の当事者です。2015年からサウディアラビアとUAEがフーシー派を排除するべくイエメンに侵攻してきたため交戦状態になり、ミサイルやドローンを使ってサウディアラビアとUAEの国内に反撃を続けています。
