露がウクライナ東部に破壊工作計画 米警戒
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戦争開始にあたって偽旗作戦を仕掛ける、というのは、古典的すぎるくらいの謀略です。
第2次世界大戦のきっかけとなったグライヴィッツ事件、満州事変のきっかけとなった柳条湖事件、20世紀だけでもいくつも例があります。
もちろん、そんな小さな事件で戦争が始まるのではなく、戦争はもっと前から準備されているし、偽旗作戦そのものは、戦争を始める合図のようなものです。
ただ、戦争を仕掛ける際は、「我々は攻撃されている」という盛大なプロパガンダを一斉に始めるので、そのための道具立てとして偽旗作戦が行われます。
ロシアが偽旗作戦を行うのか、これは、米国の情報機関はそれが準備されているのをつかんだとのことですが、一般に知られているほどの証拠はありません。
ただ、ロシア政府は、「米国政府がウクライナから生物化学兵器を使った攻撃を準備している」という奇妙な主張をしています。戦争を始めるとしたら何かしらもっともらしい理由が必要になるので、この種の偽旗作戦(自作自演でことを起こしておいて他人に責任をなすりつける作戦)が行われる可能性はあるでしょう。
昨年12月にはショイグ国防相が「アメリカの民間軍事会社がウクライナ東部で化学兵器テロを企んでいる」と発言しているので、おそらくは、
・ウクライナは西側の手先である
・アメリカはウクライナでテロを起こし、ロシア系住民を追い出そうとしている
・ウクライナを強制的に中立化する以外、こうした状況を止める手立てはない
といったようなロジックが用いられるのではないでしょうか。クリミアの併合に際してもほとんど同じようなナラティブが見られました。事態は緊迫してきました。ロシアがクリミア侵攻前にも実行したいわば自作自演です。来月早々にも軍事行動にでる恐れがあります。ロシアのやり方を虎視眈々と分析している国が触発されないか、心配です。