2022/1/15

【川上量生】12歳から「すごい個性」を育てる鉄則

NewsPicks / JobPicks 編集部
「我が子には、将来安定した生活を送ってほしい」
そう願うのが親心。だから勉強するように促したり、習い事で特技を育てたりしようとする。
しかし、その教育は本当に子どもの未来を明るくするだろうか?
今は、生き方、働き方が多様化している。
例えば、かつては自堕落な遊び人扱いされていたゲーマーも、プロとして大成すれば、動画配信やeスポーツ大会を通じて世界から尊敬と大金を得られるようになった。
(写真:iStock / adamkaz)
今の小中学生が就職する2030年代の社会では、親世代の常識では考えられないような能力が重宝されるかもしれない。
そう考えた時、未来を生きる子どもたちの教育には何が必要なのか。
「これからの教養は『読み・書き・デジタル』になっていくはず。特にデジタルは、早く学べば学ぶほどいい。その前提で言うなら、今の義務教育は子どもの持つ可能性をスポイルしていると思うんです」
2016年に角川ドワンゴ学園N高等学校(以下、N高)を設立し、オンラインを駆使した先進教育を展開してきた川上量生氏はこう語る。
川上量生(かわかみ のぶお)学校法人角川ドワンゴ学園理事。ドワンゴ顧問。1968年生まれ。京都大学工学部卒業後、ソフトウェアジャパンを経て、97年にドワンゴを設立。社長、会長を歴任し、東証第一部上場を実現。2016年に角川ドワンゴ学園N高等学校(N高)を立ち上げる
同学園は今年4月から、中学生向けに運営するN中等部で「12歳からの進路設計」を本格的に支援し始めるという。
その狙いとカリキュラムを通じて、子どもの個性を育む学習環境を探る。
INDEX
  • 「平均点の高い子」は幸せなのか
  • 初公開:データで見る義務教育の闇
  • 「前にも後ろにも進める」のが大事
  • 学び合えるコミュニティはあるか
  • 中学生、量子コンピュータを学ぶ
  • 大学入試も個性重視に

「平均点の高い子」は幸せなのか