2022/1/4

【激白】内田樹が語る、日本の民主主義「7つの大問題」

NewsPicks 金融ジャーナリスト
2021年10月に行われた総選挙の投票率は、戦後3番目に低い55.93%。しかも、20代の若者に限ると、投票率は30%台にとどまっている。
民主主義とは、人民が権力を持ち行使することで、多くの人々にとって良い社会を目指す制度だ。しかし、国民の関心が下がれば、一部の人々や政治家にばかり有利な政治が行われることになる。
こうした日本の現状について、思想家の内田樹氏は、「民主主義を機能させるだけの成熟度に達していない国民の数が増え過ぎた」と語る。
そもそも民主主義は、人々にとってどういった意味があるのだろうか。現代日本の民主主義はどういった問題を抱えていて、2022年の日本と世界にどんな影響があるのか。
11月に戦後民主主義に僕から一票を上梓した内田氏に、現代日本の戦後民主主義における「7つの問題点」を聞いた。
INDEX
  • 民主主義は「注文の多い政体」
  • 問題①「株式会社化」する日本
  • 問題② 多数決で決まる政治
  • 問題③ 戦後民主主義の脆弱さ
  • 問題④ 「別物」になった自民党
  • 問題⑤「対米従属」のマインド
  • 問題⑥ 現実に合わせた「改憲」
  • 問題⑦ 政治への「無力感」

民主主義は「注文の多い政体」

──民主主義の先行きについて、どのように思われていますか?