「尿一滴でがんがわかる」で話題 線虫がん検査「精度86%」は問題だらけ
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確かに線虫の動きが、陽性を意味するのか、陰性を意味するのか、の判断が手動なら精度が出ないよね。
全員要請ということにしてしまえば、感度はいくらでもあげられるし、偽陽性が低いのかまでを考えたら特異度も公表してもらわないと。
なんか詐欺っぽいなー
注目のコメント
Hirotsu Bio Science社の商品は医療用の体外診断薬としての要件を満たしていないため、「実験用品」の扱いで売られているのでしょう。いくら企業が「体外診断薬としての能力を持つ」と主張しようと、認可を受けるプロセスを経ていないことをもって単なる実験用品として扱われます。もっとも企業が主張する有効性の根拠になるデータの信憑性も十分に説明されていません。
「尿の提供だけなので苦痛がない」メリットは理解できますし、検査までのハードルが下がり検査の機会があれば、早期発見が難しく発見されたときには手遅れとなることが多い「サイレントキラー」として知られるすい臓がんなどの見つけにくいがんの早期発見の機会を与える技術開発のニュースとして朗報でしょう。そうであればこそ、販売者がなぜ薬事承認を取得する意思がないのか不思議でなりません。
本来は、検査薬として医療で使うための絶対条件として「薬事承認」をとる必要があります。この用品を使った場合の「検査のようなもの」は正式な検査ではなく、扱いとしては被験者が自由意思で実験に参加したことにすぎません。医学的な診断でない以上、試験結果の信頼性は保証されませんし求めることもできません。承認プロセスを経ていない以上、企業が発表する有効性のデータが恣意的なものだったとしても、消費者はそれを検証する手段をもち得ません。(文春オンラインで元社員が証言していることが事実でも何ら問題なく商品としては販売できてしまいます=実験用品ですから)。記事にも書かれていますが「この検査を実施していることにより大丈夫」として見逃されても、これまた仕方ありません。
この種の商品については、「薬事承認を待って認定を受けた試験方法での感度、特異度を考慮に入れて、出てきた結果から何をすべきか判断する」が大切だと思います。
発売時の報道にもコメントしています。
「線虫で膵臓がん判別 尿1滴から、来年実用化へ」(時事ドットコム 2021年11月17日)
https://newspicks.com/news/6359437?ref=user_1310166今や評価額1000億円を超えるユニコーン企業になっている線虫がん検査会社に対して、文春がスクープ記事を出しました。私も記事内でコメントしています。
記事は有料ですが、以下は無料で動画でお出ししています。
やってはいけないがん検診:詐欺医療にやられない②
https://youtu.be/WIPXXvxzQY0
線虫がん検査の致命的な疑惑:詐欺医療にやられない③
https://youtu.be/d7SAwBn2FVQ
狙われる膵がん:詐欺医療にやられない④
https://youtu.be/96KVdUHNABsこれは、医療機器として、PMDAから薬機法上の承認は得ているのでしょうか?がん検査で精度86%などとは、軽々しく書けないはずです。違反すると2年以下の懲役または、200万円以下の罰金です(薬機法85条)。