2021/11/30

【企業変革】事業開発支援家が語る、新規事業の本当の「効能」

AlphaDrive / NewsPicks for Business エディター / コラムニスト
いま、大企業の中長期経営計画を覗くと、ほとんどの企業が「新規事業」や「イノベーション」について言及している。
変化の激しい時代、既存事業だけで成長し続けるのは難しい。
株式会社アルファドライブ(AlphaDrive)のインキュベーション事業部は、大企業を中心に新規事業開発の支援を手がけ、着々と支援実績を増やしてきた。
マネージング・ディレクターである加藤隼は「新規事業開発を支援することで、最終的に日本経済を元気にできると信じています」と語る。
新規事業創出を通じて日本企業に寄り添い、支援し続けるAlphaDrive。同社が見据える将来とその独自のアプローチを通じ、新規事業が企業にもたらす可能性を探る。
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大企業100社の企業変革を目指す

僕がAlphaDriveに入社したのは、約2年半前です。短い期間で、約3,000件の新規事業アイデアを審査し、数多くの新規事業を支援してきました。 携わった分野は重厚長大なメーカー/インフラ、IT/通信、広告など、非常に幅が広いです。新規事業が好きな人にはたまらない環境だと思います。
新卒で入社したソフトバンクでは、当時の大口担当顧客に対して自社商材を活用した新規事業を提案し、ジョイントベンチャーを立ち上げ牽引しました。ソフトバンク在籍中は、社内起業制度に累計70もの事業案を応募したことがあります。過去最多応募者ではないでしょうか(笑)その次のキャリアであるDeNAでは、メディア事業の開発に従事しました。
現場でクライアントの事業開発支援をする一方で、インキュベーション事業部のマネージング・ディレクターとして、素晴らしいタレント性を持ったメンバーが「自由に暴れられる環境」をつくることにも力を注いでいます。例えば、メンバーには過去に大企業で3度も事業を立ち上げ、経営からEXITまでを完遂したシリアルイントラプレナーがいます。ほかにも、数万名規模の大企業で、新規事業開発制度を立ち上げから推進したメンバーもいます。
そんなプロフェッショナル集団に、自由に「暴れて」もらいたい。細かいマネジメントがいらないぐらい、個々にバリューを発揮しています。優れた経験や才能を持ったメンバーの一人ひとりが、やりがいを持って自由に働ける環境をどのようにデザインしていくべきか、日頃から考えています。
現在、AlphaDriveが掲げる短期的なミッションは「大企業100社の企業変革に関わる」です。これが実現すれば「新規事業を起点として、世の中に大きなインパクトを与える仕事がしたい」という我々の最終的な目標が、現実的なものになってくると考えます。
まだまだ会社自体もスタートアップフェーズで、少数精鋭の組織であるため、チームメンバー一人ひとりが「自ら事業をドライブしている」という感覚を持てるフェーズだと思います。組織と運営体制も短い期間で拡大し続けており、僕自身ディレクターとして見える景色も大きく変わりました。
インキュベーション事業部で仕事をする面白さは、なんといっても「人が覚醒するシーンに立ち会える」ことです。僕自身、新規事業開発の支援をさせていただく中で、「人が変わる瞬間」を何度も目にしてきました。伴走支援で関わらせていただくクライアントが、事業開発の過程で思わず涙をこぼすシーンに立ち会うことも、AlphaDriveの仕事では珍しくありません。
過去に「あなたのおかげで人生が変わった」という言葉をいただいた時、これまでにないやりがいと達成感を感じました。

求む。変化を楽しめる新規事業開発の経験者

いま、AlphaDriveは事業領域拡大のためにも、一緒に働く人を探しています。求める経験と能力のほかに、我々は「働くスタンス」も重視しています。
まずは経験と能力について。重要視していることは「大企業の力学理解 × 事業開発の経験」です。現在AlphaDriveでは、主に大企業の伴走支援をしているので、過去に大企業で新規事業開発を当事者として推進した、もしくはその支援を経験したことがあるかどうかは非常に重要です。
我々のクライアントは、組織におけるガバナンス上の制約がある中で事業開発にチャレンジしています。
そのため、この経験がなければ大企業ならではの苦労や制約を理解した上での寄り添った支援をすることが難しい、と考えているからです。
次に、働くスタンスについてです。まず1つ目は、「ビジョンへの共感」です。AlphaDriveには、事業開発を支援する上で大切にしている考えがあります。「新規事業開発は、事業づくりである以上に、人づくりであり文化づくりである」ということです。
クライアントと新規事業を創出していくことは、重要な目標の一つです。ただ、その過程の中で「事業開発ができる人材」が育ち、「挑戦する文化」が組織の中に浸透していくと、より大きなインパクトをもたらすことができると考えています。この哲学に共感してくれる人は、非常に親和性が高いでしょう。
ビジョン共感の次に大事にしたいスタンスは「正解を求めない」ことです。新規事業開発には、正解がありません。不確実性の高い状況下で、クライアントの事業開発をリードしていかなければなりません。「答えを探す」のではなく、「自分なりの解を導き出せる」力を求めたいと思っています。
最後は、「激しい変化も前向きに楽しめる人」です。現在、インキュベーション事業部では、ありがたいことに多くのクライアントからのご相談をいただいており、短いスパンで人員も体制も強化され、多くのチャンスが舞い込んでくる環境だと言えます。事業部としてチャレンジしたいこともまだまだあるので、このような変化を前向きに楽しめる人と一緒に働きたいです。

個人でもチームでも、バリューを最大限に発揮できる

AlphaDriveのメンバーには、共通点がいくつかあります。1つは、「バリュー発揮に対して貪欲」なところです。メンバー全員が、100パーセント、120パーセントのバリューを出そうと日々自発的に動いています。
クライアントに対するバリューを最大化するために「踏み込んだ寄り添い方」をするメンバーも多いです。例えば、過去に担当企業での社内調整をスムーズにするために、その企業の組織図を作ったメンバーがいます。ほかにも、担当事業の根幹となる事業KPIの設定まで踏み込んで事業開発をリードしたメンバーもいました。
これらは僕がディレクターとして明示的に働きかけたことではありません。バリュー思考で働いているがゆえ、彼ら彼女らは常に次の最適なアクションを考え、自発的に行動しているのでしょう。
もう一つ、AlphaDriveの社員に共通する特徴は「助け合いの精神」です。グループ会社であるUZABASEの「The 7 Values」にも「渦中の友を助ける」とあるように、AlphaDriveにも仲間が困っていたら必ず助ける文化があります。
「クライアントが〇〇の課題に直面しています。同じような状況を経験した人はいませんか」など、これまで会議やSlackで色んな悩みが共有されてきました。それに対してメンバーが競い合うように、自らの知見で助けようと返信したり反応したりしています。
横のつながりが強いチームなので、何かあれば一致団結して助け合う。強い個が集まったおかげで、助け合いが非常にうまく機能しシナジーを生み出しています。
普段、クライアントからは「AlphaDriveのメンバーはみんな、事業開発に対する解像度が非常に高い」という言葉をよくいただきます。例えば、クライアントの潜在的な課題を分析して的確に言い当てたり、それらの悩みに対してその場で解を導けたりと、顧客に向き合うスタンスが徹底されています。これはAlphaDriveが信頼されるポイントでもあると思っています。

もっともっと支援したい。次の一手とは

AlphaDriveの価値が発揮できる領域は、まだまだあると思っています。未来に向けた事業領域の拡大のために、常に次の一手を模索しているところです。
新規事業の市場はいま、可能性に溢れています。大企業の中長期経営計画を見ると、かなりの確率で「新規事業」や「イノベーション」、「新領域開拓」などの言葉が入っています。しかし、企業によっては新規事業開発に十分なリソースを割けていません。また、新規事業に注力したくても、そのための最適解が分からずに悩んでいる企業も多い。まさにAlphaDriveが解決したい企業の課題です。
AlphaDriveの主な支援領域であり、クライアントからもよく期待されることは「ボトムアップ型」の新規事業開発の仕組みづくりです。
AlphaDriveは、事業創出のあらゆるフェーズに応じて、各種支援・ソリューション提供を行う新規事業開発を支援。
ほかにも今後さらに力を入れていきたい領域はまだまだあります。0→1フェーズのインキュベーション支援の先にある、アクセラレーション支援の領域も、自ら事業開発を推進したメンバーが多いAlphaDriveだからこそ価値を発揮できると思っています。
新規事業には、社員が起案者として立ち上がる「ボトムアップ型」だけでなく、経営層から生まれる「トップダウン型」や、外部と連携して新たな価値を創出する「オープンイノベーション型」や「M&A型」もあります。それらを含めると、新規事業開発支援として拡張できる領域はまだまだ広い。現在もありがたいことに非常に多くのお引き合いをいただいているのですが、人手不足もあり全ての領域をカバーできていないのが現実です。
体制を拡大する一方で、リソースをうまく最適化する方法も考えています。
人力で支援するモデルだけでなく、新規事業開発特化型の総合支援ツールである「Incubation Suite(インキュベーションスイート)」をうまくかけ合わせることで、お客様により大きな価値を提供できると考えています。Incubation Suiteには、事務局メンバーをサポートする管理機能や、起案者本人の事業開発推進をサポートする各種機能とコンテンツが搭載されています。

世の中にインパクトを。面白い事業を増やそう

大企業が持つ影響力は、やっぱりすごいです。AlphaDriveは、新規事業創出を通じて企業で働く個人を変えるだけでなく、企業文化の変革にもつなげることができると信じています。
新規事業創出を目指すプロセスの中で、事業を生み出す人材と、新規事業をつくる土台が整った企業が増えてくると、より大きなインパクトを出せると信じています。
あくまでもクライアントの皆さまが主役であり、僕たちは「黒子」ですが、「AlphaDriveがいたおかげで生まれたよね」と言ってもらえる面白い事業が世の中にあふれる未来を想像すると、とてもワクワクします。
事業開発支援家として、それ以上の喜びはありませんから。
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