コンテナ不足 世界の物流混乱 国連“世界経済の回復に影響も”
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NHKがUNCTADによる"Review of Maritime Transport"の最新版を引用して,サプライチェーン崩壊の現状とその影響を報じています.
【以下引用】
コンテナ運賃の高騰は去年の後半から始まり、コンテナだけでなく労働者の不足もあって各地の港が混雑し輸送の遅れにつながっていると指摘しています。
そのうえでコンテナ運賃の高騰が続けば2023年までに世界の輸入価格が10.6%上昇し、輸入品の価格上昇を通じて消費者物価を1.5%押し上げる可能性があると試算し、コロナ禍からの世界経済の回復に影響しかねないとしています。
【以上引用】
また,コンテナ輸送の遅延が影響して,シベリア鉄道(+中欧班列)の輸送量が急増しています.その影響でウラジオストク港が混雑しているとのことです.ニュースの中で,「港の混雑によって配送に2か月ほど遅れ」という話が出ていて驚きました.
ロシアと欧州では鉄道の軌間が異なるため,シベリア鉄道も中欧班列もコンテナの積み替えが途中で行われます(ポーランドなど).ここがすでにキャパオーバーとなっており,足止めを食ってしまうため,鉄道も混雑する原因となっています.18日に公表された報告書では、コンテナ船の運賃が2021年8月の水準を維持した場合、2023年12月までに世界平均で輸入物価10.6%・消費者物価1.5%の影響をもたらすとしています(シミュレーション期間:2020年8月〜2023年12月。年率ではありません)。
海上輸送に関する年次報告書(UNCTAD)
https://unctad.org/system/files/official-document/rmt2021_en_0.pdfコンテナと運送するドライバーを集めるだけでは解決しません。
港湾の中核を担う『ガントリークレーン』と、それを操作する『ガンマン』の存在も不可欠。
これら港湾中枢機能を急に拡充しようにも限界があるでしょう。
港のエース、ガンマンの絆(NHK プロフェッショナル 2014年放送)
https://www.nhk.or.jp/professional/2014/0421/