米インテルとグーグル、データセンター向け半導体開発で提携
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この記事を読むとグーグルは仮想化技術を使っていなかったように読める。信じられない。仮想化技術とは、物理的に例えば1台のコンピュータをまるで数台あるかのようにみなすための技術である。アマゾンやマイクロソフトなどのデータセンターでは、例えば数千台の大量のコンピュータを数万人のユーザーが使えるように仮想化している。最近ではOSはLinuxなどで固定し、ミドルウェア以上のレイヤーを多数の人に振り分ける「コンテナ」方式が主流になりつつある。
仮想化やコンテナ技術では、ハイパーバイザと呼ばれるソフトウエアスイッチを使って多数のユーザーに振り分けている。
クラウド業者としてグーグルは、これまでソフトウエアによるハイパーバイザスイッチではなく、ハードウエアすなわち半導体プロセッサを使って切り替えようとしているのではないだろうか。半導体スイッチの方がソフトウエアスイッチよりもはるかに高速に処理できるからだ。だからインテルが必要だった。いわば、ノキアやシスコが自主開発しているネットワークプロセッサのような機能をインテルに依頼しようとしているのであろう。
ネットワークプロセッサならブロードコムが得意とする製品だが、インテルに依頼するということは、市販の汎用のネットワークプロセッサではない、専用プロセッサ技術でインテルに依頼したのであろう。専用といってもASICではなくCPUベースのネットワークプロセッサSoCに違いない。ネットワーク周辺処理をオフロードさせるASICなんですね。
https://cloud.watch.impress.co.jp/docs/news/1345037.html
データセンタの使用電力量は今後も大きな問題になるはずで、ディスアグリゲーションのようなサーバーアーキテクチャーの変化は、今後も注目すべき領域だと思います。計算部分というより、インフラ管理部分を独立させた半導体。
詳細まで調べていないが、NVIDIAが昨年10月に発表したDPU(Data Processing Unit)のBlueField(①)に似ていると思う。元は2019年に買収したMellanoxという企業からのもの(②)。CPUで行うネットワークやストレージなどインフラ関連処理に特化したプロセッサで、データセンターなどを想定してたもの。NVIDIAは、これを4月に発表した車載半導体用のDRIVE Atlanにも搭載(③)。
『プロバイダーにとって、仮想マシンの設定や顧客データの適切な保管といったタスクは間接的負担となっている。
マウント・エバンズはこれらを主要タスクから分離し、主要タスクの処理を加速する。ハッカー攻撃に対する安全確保や、データセンターの柔軟性向上にも有用とされ、インテルとグーグルはマウント・エバンズを「インフラ処理装置(IPU)」と称している。』
①https://newspicks.com/news/5819988
②https://newspicks.com/news/3734911
③https://newspicks.com/news/5763735