JALとANA、国内線チェックイン機器共通化 23年から共同利用
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なぜ今までこうでなかった、というご意見が多く、私もその通りと思いますが、理由については日本の航空会社が多くの機能を担いすぎていたから、ということが言えます。
日本の空港は、乱暴な言い方ですが民営化前の高速道路と同じです。必要最低限の施設を提供するだけで、その上に乗る設備やヒトは航空会社が自前で用意しなければならないのが今までの日本の航空業界の常識でした。日本でも一部ではそうですが、たとえばチェックインカウンターなどというのは、本来は時間帯によってJALやANAを切り替えて運用しても良いし、係員もJALの制服を着たりANAの制服を着たりしても良いわけです。保安検査についても航空会社が実施するべきとなっているので航空会社ごとで対応が微妙に異なる場合があるほか、地上作業と呼ばれる貨物や受託手荷物の取り下ろしや機体の誘導といった業務についても航空会社ごとにきっちり人手が分かれていて、全体最適とは程遠い現状があります。
保安検査や搭乗口での改札機もわかりやすい例で、JALのものとANAのものが分かれていて、どちらにQRコードをかざせば良いのかわかりにくい上、LCCの場合はそもそもかざす必要がない場合があるなど不慣れな方にフレンドリーとは程遠い状況となっていました。そうした不都合は航空会社としても重々承知していることであり、共通化による直接のメリットとしては調達コストの削減が図れるほか、空港民営化が進む中においては運営会社と協力することで空港全体の利便性の向上に資することができるということも挙げられます。
空港の民営化が進めば、航空会社が空港で抱えている多くのリソースを共通化できることになりそうです。今となっては普通だと思ってしまっているコードシェアなどはインターネットの登場で可能になりました。そもそも、スマホで航空券やホテルが予約できるのもインターネットのお陰です。この機器が関係あるかどうかわかりませんが、多分裏でインターネットを使っているはずですよね。
インターネットが登場した時、数年前のAIと同じように「人の仕事を奪う」と議論されたことがありました。しかし、いまITサービスが止まるとそれだけでニュースで大々的に報道されるほどになりました。
何が言いたいかというと、AIも人の仕事を奪うと言われて久しいですが、20年後「AIがなければこんな普通のこと絶対に不可能だったよ」と言われるサービスがどんな形で出てくるのかというのを妄想するのはとても楽しいかもしれませんよ、ということです。そして、そこにはビジネスチャンスもあるかもしれません。