2021/10/11

【NEC】不振の大企業は「ファイナンス」で復活せよ

NewsPicks ジャーナリスト
CFO(最高財務責任者)の重要性が高まっている。企業戦略とファイナンスは表裏一体といった考えが浸透してきたからだ。
実際、この流れに呼応するかのように、ソニーグループの吉田憲一郎CEOや、NECの森田隆之CEOなど、CFO出身のトップが相次ぎ登場している。
注目すべきは、CFO出身のCEOは、経営危機の脱却という「守り」のために、選ばれたのではなく、「攻め」を求められているということだ。
CFOの役割はかつて、企業のお金を守る金庫番の役割だった。
しかし近年は、調達した資金を適切に配分し、利益を再投資に回し、ステークホルダーに戦略を説明する、企業成長の「司令塔」の役割を担っている。
では、具体的にCFOはどのように考えて財務戦略を策定しているのか。NewsPicksは今回、プロピッカーで、NECグローバル部門のCFOである青山朝子氏を取材した。
青山氏は、東京コカ・コーラボトリング(現 コカ・コーラ ボトラーズジャパン)の取締役CFOとしてファイナンス全般を統括し、2度の上場企業のM&Aと統合に携わってきた。その後の2020年1月、NECに入社。
2000年以降、長らく業績が低迷を続けたNECが反転攻勢のきっかけの一つとなったファイナンス改革について語る。
INDEX
  • 数値という共通言語
  • ファイナンスは「かく語り」
  • 買収先に学ぶ「商売の仕組み」
  • 昭和の名残「バンクガバナンス」
  • 企業改革はファイナンスから

数値という共通言語