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メルクのコロナ経口治療薬、印2社が中等症患者への治験中止意向

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    専修大学 商学部教授

    報道は、米メルク社が開発している抗ウイルス薬経口薬「モルヌピラビル」のインド国内の臨床試験に関することで、インドで臨床試験を実施している提携先オーロビンド・ファーマとMSNラボラトリーズが、インドで実施中の「軽症・中等症」対象の臨床試験の中間成績の層別解析を行ったところ、「中等度」の患者に対して効果が振るわなかったことから、この臨床試験の対象を今後「軽症」のみに絞る意向を示したものです。臨床試験は後期ほどコストが膨らむため、中止時期を見極めるノウハウは企業業績を左右すると言われています。また、奏功しやすい対象患者を絞れば、統計的差異が出やすくなりますので、その狙いも読み取れます。一方、承認される投与対象患者が限定されます。

    「モルヌピラビル」などの抗ウイルス薬は、体内に侵入したウイルスのDNA複製を阻害する作用機序を有しますが、ウイルスが体内で大量に増殖した状態ではDNA複製を阻害しても追いつかず、症状が重いほど効果が出ないとされています。

    米メルク社は、米FDAには「軽症・中等症」かつ「重症化リスクを有する」新型コロナ感染患者に効能を得るための緊急使用許可申請を出しています。これにインドのデータはおそらく含まれません。申請に並行して今年1,000万人分の治療薬を出荷するための製造を始め、米国政府はすでに同社に170万人分を注文したとの報道されています。

    この動き受け日本政府は、米国が未承認の段階で、大量の「モルヌピラビル」の購入交渉を行っていると報道されています。日本は、新型コロナ関連医薬品以降、日本の臨床試験での成績がなくても、米国での承認により日本も承認する運用に変えていますので、日本での承認の動向は米国次第であり、インド国内の臨床試験の動向は直接的には影響を与えません。

    同剤の米国での臨床試験成績は次の通りです。

    新型コロナウイルス感染症罹患患者の内、病気の転帰不良に関連する少なくとも1つの危険因子を持っていた762人の軽度から中等度の患者を対象として実施され、プラセボを投与された人の14.1%が29日目まで入院または死亡(内8人が死亡)、モルヌピラビルを投与された385人の7.3%が29日目まで入院または死亡しました(内死亡者なし)。感染者のコロナウイルスの亜種は、デルタ、ガンマ、ミューが症例のほぼ80%を占めていました。


注目のコメント

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    地経学研究所 主任研究員

    軽症から中等症向けの経口薬(飲み薬)候補だったので、世界初の軽症者向け経口薬となる見込み。


  • チームラボ Digitalart R&D

    同じ抗ウイルス薬で、猫コロナの治療薬でもあるレムデシビルも軽症者に使えば効果あるけど、中等症、重症者用の治験をしたから効果が出なかった。


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