インフレ加速下で利下げを強いるトルコ・エルドアン大統領の狂気
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2008年のグローバル金融危機の前、IMFの金利収入の大半がトルコ一国から来ているという時代がありました。あの、世界中の状況が良かったように見えたGreat Moderation期においてすら、トルコだけはIMFからお金を借りていた訳で、マクロ政策的なトラックレコードは評判の芳しくない国です。
難しいのは、トルコ自身が、自分たちの国が地政学的な要衝にあり国際社会が無視できないはずと考えている所があり、政策のディシプリンを取り戻すインセンティブが働きにくい点です。実際、トルコはあのような政策トラックレコードでありながらG20の正式メンバー国ですし、2009年のIMF世銀総会の開催地もトルコでした。(→その時は、IMFからお金を借りて多少は経済が良くなって良かったね、との趣旨でした。その後の展開はやっぱりなあ、、という感じですが。)
もちろん、行けば食事も古代遺跡も素晴らしい国なのですが、マクロ政策は、何とかならないものだろうかと思います。
注目のコメント
先の利下げについて書きました。エルドアン大統領の意向を受けた物価高の下での利下げがリラ安と更なる物価高を生むことに関しては、常々指摘されているところです。
一方、エルドアン政権に対する国民の支持率は低迷が顕著。2023年の国政選挙を乗り越えられるか微妙な情勢です。
同様に権威主義体制であるロシアとは実に好対照です。ご一読下さい。