[上海 6日 ロイター] - 中国の電子商取引会社、JDドットコム(京東商城)は6日、創業者で最高経営責任者(CEO)の劉強東氏が、長期の事業戦略作りに専念すると明らかにした。日々の経営は、新たに創設する社長が担う。

中国のテック企業では、アリババや北京字節跳動科技(バイトダンス)などで創業者が経営から退く動きが出ている。

劉氏は、CEO職を保持し、取締役会のメンバーにもとどまる。

新社長には、JDの最大の事業部門、JDリテールのCEOである徐雷氏が就任する。

劉氏は声明で「将来に目を向けると、正しい長期戦略の策定、若い才能の成長と育成、さまざまな事業部門の健全かつ連携の取れた発展が最も難しく厳しい課題だが、業界にとってはしかるべき、最も価値ある事である」と述べた。

2020年の年次報告によると、劉氏はJDの80%近い議決権を持つ。投資家からは、劉氏の強い決定権に加え、明確な後継者がいないことを経営リスクと指摘する声も出ていた。

シティのアナリストは徐氏の社長就任について、JDリテールでの経営手腕が評価されたとし、劉氏の後継候補との見方を示した。