2021/8/28

【週末に読む】「ワクチン格差」を知っていますか?

NewsPicks記者
コロナ禍を抜け出すための現時点の最大の武器は、言うまでもなくワクチンだ。
それも、一国だけが集団免疫を獲得したところでこのパンデミックは終わらない。世界のどこかで感染拡大が続く限り、そこからの流出は抑えきれず、「コロナ後」は遠のく。
そして感染が続く国では、今よりも毒性の高い変異株が生まれるかもしれない。
アメリカやイギリスなど先進国は、既にワクチン接種を完了した人が人口の5割を上回る。さらに、猛威を振るう「デルタ型」に対処するため3回目の接種にも乗り出している。
その一方で、低所得国のワクチン接種率は、人口のわずか0.2%にとどまっているのをご存じだろうか。
今や、地球規模での「コロナ収束」への道のりは、この上なく厳しくなっていると言える。
一体なぜ、こうした極端な「ワクチン格差」が生まれてしまったのか。そして打開に向けたポイントは何なのか。NewsPicks編集部が解説する。
INDEX
  • データで見る「ワクチン格差」
  • ワクチン「平等配布」の枠組み
  • 「自国最優先」に太刀打ちできず
  • 世界中が「ワクチン外交」に終始
  • 格差を防ぐには?

データで見る「ワクチン格差」

まずは現在の世界各国のワクチン接種状況を見ていこう。