[サンフランシスコ 24日 ロイター] - 米グーグルの親会社アルファベット傘下の自動運転車部門ウェイモは24日、サンフランシスコ市街地の公道で一部の市民を乗せる完全自動運転の「ロボタクシー」実験を開始したと発表した。3年以内に市内で一般乗車サービスを始めることを望んでいる。

当初使用するのはスポーツタイプ多目的車(SUV)の完全電動型「ジャガーI-PACE」。市内のリッチモンドやバーナル・ハイツなど住宅が多い地域を走る。ただし運転席にはオペレーターの人間が座り、手は膝に置いて、緊急時にハンドルを握れるようにしておくとしている。

ウェイモのアプリは誰でも登録可能だが、乗客は同社が選定し、乗車経験について公には話さないことを条件とする。対象者を徐々に増やして数百人まで広がることを目指す。経歴などや移動に関するニーズがさまざまな人たちから意見を集めたいとしている。

シニアプロダクトマネジャーのサム・カンサラ氏は、2月以降の従業員による乗車実験で、一般市民向けに実験を拡大する自信が得られたと表明。ただ、業界の当初の想定より自動運転車の展開が遅れていると認め、「まだなすべきことは多い。今回の実験は、われわれが(商用化実現の)ロードマップを提示できるようにするためにより多くの情報を得る最初の一歩だ」と述べた。