【3分解説】なぜセールスフォースに、世界は注目するのか
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ネクストGAFAの一社である、セールスフォース創業者のマーク・ベニオフには、大成功したテック企業のCEOとは異なる、もうひとつの顔があります。それが、社会問題などに踏み込んでは、時に政治家であったり、有名なテクノロジー企業のCEOと戦うこともいとわない、アクティビストCEOとしての顔です。
たとえばホームレスであふれるサンフランシスコでは、セールスフォースは地元企業として、自らの税金をアップさせる法案を徹底サポート。またLGBTQに差別的な州に対しては、経済的なプレッシャーをかけて、法案の修正などもかけさせています。
最近では、フェイスブックを「新しいタバコ」と一刀両断して、当局は規制すべきだという、テックCEOとしてはめちゃくちゃに踏み込んだ発言もしています。
SaaSのモデルを作った会社と、あらゆるステークホルダーを大事にするというカルチャーの根っこは、やはり「長期思考」。いまもっとも注目をあつめるパーパス経営者の実情を、ゼロから紹介します。KBSの卒業生からはセールスフォースはけっこうゴリゴリの営業をやる会社と聞いています。リクルートもそうですが、「良い会社=やさしい会社」ではなく「何事にも全力を求める会社」なのかなと感じます。アメリカの経営者がよく使う言葉で「うちは教会ではない」というのがありますが、稼いでこそ社会にインパクトをもたらすことができることも確かです。
これを読まれた方の多くがSalesforceに対して新たなイメージを持たれたのではないかと思います。Salesforceは、企業の社会的責任はCEOのリーダーシップによって牽引されるのだという、当たり前のようでこれまでそれほど実践されてこなかった大企業のあり方を示しています。CEOや社長が企業の社会的責任に自らの言葉で言及し実践の先頭に立つ企業は日本にいくつあるでしょうか。Marc Benioffの著書『トレイルブレイザー』はタイトルがややわかりにくいのですが、現代的な企業のあり方を考える上で、大きな学びを得ることができる一冊です。