【直撃】セールスフォースが、20年かけて作った「本当の財産」
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セールスフォースの社会貢献活動をきちんと知る前は、大企業だからできることなのだよね、と思っていました。しかし、話を聞いてみるとそうじゃないと。
人数が多い、少ないという問題ではなく、思いの強さが問題なのだと。
セールスフォースをまだまだ誰も知らない時から、社会貢献とビジネスの両立を持ち続けていたこと、そこに責任者(取材したスザンヌ・ディビアンカ氏)を配置したことなど、やはりトップのコミットが感じられました。
プレッジ1%は、利益がまだ出ていないようなスタートアップも参加することができます。まだ利益は出ていないけど、4年後に利益が出せるようになるので、そこでぜひ1%を還元したい、という誓約を「今」できるのです。
これはお金を稼いでから、慈善活動をするもの、という考えを根底からくずし、ビジネスをするDay1から考えなくてはいけないことだとの現れだと感じました。こういった姿勢を創業者が示すことで、共に働く人たちも強いパーパスを持って仕事ができる→人材獲得に早期からつなげることもできるのだと思います。
NewsPicks、Uzabaseとして何ができるのだろうか、パーパスを持つことの意味、そんなことを考えさせられています。セールスフォースの創業期のコアメンバーであり、20年間にわたって、社会インパクトを最大化する仕事をマーク・ベニオフとやってきた。そんなスザンヌ・ディビアンカに、インタビューをしてきました。
まだ赤字のスタートアップで、社員数も50人くらいしかいなかったセールスフォースが、慈善活動の専門家を雇っていたということを、そもそも私は知りませんでした。だからこのインタビューをして、なんでセールスフォースがよく、働きたい企業でナンバーワンなどになっているのか、腑に落ちた気がします。
GAFAなどのビッグテックは、すでに創業者がのこっている会社はありません。そういう中で、セールスフォースは、珍しく創業者が最前線で戦っている巨大なテック企業であり、またそのカルチャーを色濃く保っている会社に思えます。邪悪なイメージのあるGAFAに入るのはダサいと考え始めたスタンフォード大学のような超一流大学の卒業生たちが向かっている先のひとつがパーパスオリエンテッドなスタートアップやメガベンチャー。セールスフォースはそんなメガベンチャーの代表格。
利益だけではなくソーシャルインパクトを追求するインパクト投資の世界がネクストESG的に広がりを見せていますが、インタビュー記事にもあるとおり、インパクト投資のリターンであるIRRが実はVCなどとくらべても遜色ないレベルなんですよね(下記参照)。
GSG国内諮問委員会(GSG=The Global Steering Group for Impact Investment)がまとめた『インパクト投資におけるインパクト測定・マネジメント実践ガイドブック』のP26
https://impactinvestment.jp/user/media/resources-pdf/Guidebook_for_Impact_Measurement_and_Management.pdf
利益は二の次で社会的インパクトを追求、と聞くと儲からないといったイメージが湧くものですが、インパクト投資が儲かっているということは、社会的インパクトやパーパスを経営のど真ん中に据えることが事業の根幹であり企業そのものの競争力になっていることの証左だと思います。