2021/8/21

【サイゼリヤ社長】そうだ、選挙に行こう

NewsPicks 記者
コロナ禍で最も影響を受けている業界の一つが、外食だ。
感染者数は増え続け、緊急事態宣言は終わりが見えない。多くの飲食店で収益の柱となっている酒類を提供できないままだ。休業や時短営業の要請に応じた飲食店への、協力金の支給も遅れている。
そうした中、大手外食チェーン「サイゼリヤ」の堀埜一成社長が、7月14日の決算会見で放った言葉が大きな反響を呼んだ。
「こういう状況をつくったのは政治家だけなのか。実は我々にも責任があるんじゃないか。みんながあきらめる、面倒くさくなって投票に行かない。非常に大切な権利である選挙を放棄していないか」。
苦境に陥る飲食業界を率いる立場として、この秋に見込まれている衆議院選挙に行くよう、従業員に促したのだ。
こうした発言の背景には何があったのか。約1500店舗の飲食店を率いる経営者として、このコロナ禍をどう切り抜けようとしているのか。独占インタビューを実施した。
堀埜一成(ほりの・いっせい)/サイゼリヤ社長
1957年、富山県生まれ。1981年に京都大学大学院農学研究科修了後、味の素に入社。グルタミン酸ナトリウムの製造、医薬用アミノ酸の製造・改良などに従事。2000年サイゼリヤに入社。エンジニアリング部長などを経て2009年より現職
INDEX
  • 「怒るより選挙に行こう」発言の真意
  • 自衛隊はなぜ出てこない
  • 禁酒は闇を育てる
  • コロナは何年も長引くかもしれない
  • タッチパネルを導入しないわけ
  • 最大の課題は労働力の確保
  • コロナ禍でも社員登用を増やす