2021/8/24

【西山知義】失敗しても立ち上がる「外食の神様」再起の物語

フリーランスライター
牛角、温野菜、土間土間、焼肉ライク…。次々とヒットチェーンを生み出してきた西山知義は「外食の神様」と呼ばれている。

しかし、成功の陰にはいくつも失敗があった。かつては不動産会社で失敗し、牛角などを生み出した企業も経営不振で売却せざるを得なくなった。

誰よりも大きな成功と、誰よりも多くの失敗をしてきた男の人生と野望を、全7話でお届けする。
INDEX
  • 始まりは1軒の焼肉店だった
  • 果たせなかった再上場
  • 55歳、気力は全開
  • 大学を中退しビジネス界に
  • 「自分に言い聞かせる」ことが大切

始まりは1軒の焼肉店だった

焼肉の「牛角」、しゃぶしゃぶの「しゃぶしゃぶ温野菜」、居酒屋の「土間土間」などを経営するレインズインターナショナルを、「大戸屋」「かっぱ寿司」などで知られるコロワイドに売却することになったのは、2012年のことでした。
1990年代の終わりから2000年代はじめにかけて急成長したことで注目されたレインズですが、始まりは東京・世田谷のたった1軒の焼肉店。私も妻も店に立って働き、ここまで大きくしてきた会社です。
それを手放すのは、身を切られるように辛いことでした。