JDI、INCJからの借入金200億円を返済
日本経済新聞
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ディスプレイパネルビジネスは、もはやローテクです。一つの画素をまるでハンコで押すように大量に押していくビジネスです。1画素に確かにトランジスタを1~2個付けていますが、性能を要求されない薄膜トランジスタですからどこの国でもやろうと思えばできる製造業です。こんなローテクを日本でやる価値がありますか?
たまたまAppleはSamsungの部品を使いたくないという方針によってSamsungからJDIに生産してもらうことになり、それで一息つきました。しかし、単に「見せる」という機能しかないディスプレイと、全てのシステムの頭脳になる半導体を同じように論じてきた業界関係者も罪作りだと思っていました。
シャープや日立、東芝などが開発していた当時はハイテクでしたが、韓国、そして中国でも簡単に作れるようになった時点でローテクになりました。その見極めができない状況が現在も続いています。JDIは、FY2015にはほぼ1兆円の売上があったが、そこから毎年1000億円づつ程度減っていき、FY2021の通期予想ではついに3000億円を割り込んでしまった。
利益で言うと、最後に経常利益が黒字だったのはなんとFY2014、営業利益だとFY2016。
わずか6年で、規模が1/3〜1/4程度になってしまった。ディスプレイ業界の恐ろしさ。