[パリ 3日 ロイター] - フランスの防衛・電子機器大手タレスが、鉄道信号事業を日立製作所に約17億ユーロ(20億ドル)で売却する協議が進展している。事情に詳しい関係者がロイターに明らかにした。

関係者によると、数日中に合意が公表される予定。タレスの広報担当者はロイターの問い合わせに対してコメントを拒否し、日立の欧州事業拠点もコメント要請に回答していない。

タレスは今年に入り、鉄道信号事業の売却に動いている。これは広がりすぎた事業を整理し、中核となる防衛・航空宇宙分野のハイテク機器製造に集中する姿勢を示して投資家に安心感を与える取り組みの一環。タレスの鉄道信号事業は同業他社に比べて規模が小さく、ちょうど業界全体で再編が進行しているという事情もある。

ロイターは先月、タレスが買い手候補として日立の鉄道部門、スイスのシュタッドラー・レール、スペインのCAFの3社に絞ったと報じた。