2021/8/2

【分析】売り上げ3兆円へ。無印良品が「第2の創業」で大転換

冨岡 久美子

NewsPicks 記者

無印良品が新たな時代に船出する。

無印良品を展開する良品計画は7月下旬、9月に新社長に就任する堂前宣夫氏のもとで進める中期経営計画を発表した。

今年9月から始まる来期を「第2創業」と位置付け、良品計画の経営をテコ入れし、2030年に売り上げ3兆円という積極姿勢に転換する。

無印良品は一体どこへ向かおうとしているのか。同社の歴史と現状から、同社が今回掲げた未来を占う。

INDEX

• 売り上げ3兆円の「大目標」
• コロナ前は「17期連続増収」
• 新社長は「元ファストリ取締役」
• 非セゾン系で初の社長
• 積極的に店舗も拡大

売り上げ3兆円の「大目標」

まず今回、無印良品が掲げた中期経営計画の「高い目標」から見ていく。

コメント

注目のコメント

• 佐藤 元則

  NCB Lab. 代表

  ・2021年08月02日

  売上目標3兆円というのは、MUJIというブランドにはそぐわない。少し違和感があります。
  
  良品というコンセプトを突き詰め、原産地や製造国を含めたサプライチェーンの見直し、在庫の廃棄処分ゼロ、などをもっと全面に打ち出すべきではないでしょうか。
  
  その結果として売上や利益がついてくる。
• 清水 勝彦

  慶應ビジネススクール 教授

  ・2021年08月02日

  3年前の社長交代に伴い設定したアイリスの売上1兆円は高い目標と思いましたが、家電がけん引して十分達成できそうです。良品計画の場合何がけん引するのでしょうか？中国？海外？それとも高単価の新商品？なんてところが知りたいと思いました。もし「日常的な買い物需要」でこれだけを目指すのなら、それはそれですごい。
• 富山 浩樹

  サツドラホールディングス株式会社 代表取締役社長 兼 CEO

  ・2021年08月02日

  アメリカでは非食品の日用品を中心に低価格で扱うバラエティストアという業態が小商圏のチェーンストアとして成長してきました。無印良品の扱い品目はバラエティストアに近いところにありますが、プライスラインが高いため大商圏でしか成立しないモデルです。それを低価格で商品開発をし品揃えしていってるのがニトリやカインズなどです。そしてニトリはより小商圏のホームデコを開発していってます。無印も本当はもっと気軽で日常なブランドイメージとプライスラインを持ちたかったジレンマはずっとあったと聞いてます。そこに行けるかが成長のカギのような気がします。