[東京 1日 ロイター] - 東京五輪は新型コロナウイルスの感染者急増を受け、緊急事態宣言の最中で開催されているが、選手や大会関係者らは命を危険にさらす可能性のある猛暑との戦いにも直面している。

史上最も暑い五輪のひとつとなっている東京大会では、選手だけでなく、数千人ものスタッフが熱中症のリスクにさらされている。

これを受け、大会主催者は水スプレーやミストファンといった従来の対策に加え、中国の電子商取引最大手、アリババ・グループが開発したハイテクシステムを導入。スタッフの体調をリアルタイムでモニタリングし、危険を察知した際には警告やアドバイスを伝えられるという。

東京五輪では計14会場にて、スタッフが耳に装着するこの装置を使用。心拍数と体温を測定したのち、クラウド上で個人データや環境要因と組み合わせて計算し、熱中症のリスクの有無を導き出している。リスクが高い場合、アプリを通じて警告し、休養や水分補給などの対策を提案するという。

今大会ではロシア人のアーチェリー選手が暑さにより体調不良を起こしたほか、複数のスケートボード選手が午前9時の段階で極度の蒸し暑さへの不満をもらした。