FBIが使う「犯罪者のクルマの位置を知る技術」の恐ろしさ
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Connectedなクルマは、基本的にスマートフォンと同じレベルで、位置トラッキング可能ということです。
原理的には当然であり、驚くべきことはありません。少し煽りすぎな印象がある記事です。
問題はFBIの捜査活動ではなく、悪意があるハッキング行為、クラッキング行為に利用された場合です。
(以下、記事中からの引用)
FBI(連邦捜査局)は、スマートフォンの位置特定に用いられる技術を車内Wi-Fiに応用し、自動車の監視を行っている。
「スティングレイ」(Stingray)の名称で知られる基地局シミュレーターは、基地局になりすまし、近辺にあるあらゆるデバイスを強制的に接続させる装置だ。通常は携帯電話の位置の把握に用いられるが、FBIがこの装置を使って車内Wi-Fiを搭載した車両を測位していることがフォーブスが入手した捜索令状の申請書類で明らかになった。
※個人的な見解であり、所属する会社、組織とは全く関係ありません
注目のコメント
位置の特定方法は大別して2つあります。
どのセルラー基地局と繋がっているか、それとGPSです。
前者は複数の基地局が繋がる都市部なら数十メートルの精度、後者は数十メートルから数メートル。
違いは情報がどこにあるかです。
前者は電話会社(キャリア)、後者は機器やOSの製造者。つまりスマホなら、数メートルの精度でGPS位置情報が欲しければAppleやGoogleの協力が必要なはずです。
しかし…事故時の対応のため最新のクルマには標準でGPSが搭載されてOSも自前、自動車メーカーがGPS位置情報を持っています。スマホのように法律が異なる国のGAFAに頼らなくても、メーカーに聞けば駐車場の端から何番目に止められているかがわかるはずです。あくまでも技術的には、ですが。
このあたり日本の法整備はどうなっているのでしょう?
付け加えれば自動運転には高精度な位置情報が必要なので、自動車メーカーが今後この情報を管理するのは必然です。ここは誤解されたくないところです。Teslaの各車両のように自動車がネットに繋がる、いわゆるコネクテッドカーであれば、自動車の位置を特定することは容易です。
また、通常自動車はメーカー→ディーラー→エンドユーザーという販売形態を採っており、メーカーとエンドユーザーが直接繋がってはいませんでしたが、コネクテッドカーによりそれが可能となりました。
そのため、メーカー自身が車両と利用者を把握することが可能となっており、法制度上の利用可否はさておき、犯罪捜査の観点では利用価値が高いものと考えます。
https://toyota.jp/pages/contents/tconnectservice/contents/pdf/rules_tconnect.pdf