2021/8/1

【ラマス監督】バスケ日本代表の挑戦は「五輪」で終わらない

NewsPicks 編集部 記者・編集者
男子バスケットボール日本代表「アカツキ・ファイブ」が、オリンピックでの歴史的な1勝をかけた挑戦を続けている。
NBAで活躍する八村塁(23)、渡邊雄太(26)、オーストラリアNBLの馬場雄大(25)の海外組3人。
そして、田中大貴(29)、富樫勇樹(28)、エドワーズ・ギャビン(33)というBリーグのトッププレーヤーが東京オリンピックを戦うために集結した。
左から、渡邊雄太、田中大貴、八村塁、馬場雄大、エドワーズ・ギャビン(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)
7月26日の第1戦は、世界ランキング2位のスペイン相手に77-88で敗れたものの、第2クオーターには、26-26の同点に追いつくなど、善戦を見せた。
そして、7月29日の第2戦は、世界ランキング16位のスロベニアに対して、81-116と30点以上の差をつけられた。ただ、NBAのスター選手、ルカ・ドンチッチ(22)が率いるチームに、八村塁が34得点をマークするなど健闘する場面も見せた。
そして、今日・8月1日、いよいよアルゼンチン(世界4位)と戦う。
【東京オリンピック】
07.26 🇯🇵日本 77-88   スペイン🇪🇸
07.29 🇯🇵日本 81-116 スロベニア🇸🇮
08.01 🇯🇵日本   -  アルゼンチン🇦🇷
この一戦を前に、NewsPicks編集部がフリオ・ラマス監督(ヘッドコーチ)に2019年9月にインタビューした記事を再掲載する。
ラマス監督はこの時から今回の東京五輪への思いや長期戦略を語っており、2023年に控える次のW杯の話もしている。こうした発言を読むと、東京オリンピックでの「アカツキ・ファイブの勇姿」を見る目が大きく変わるはずだ。
INDEX
  • 「世界との差」を痛感
  • キーワードは「願望」
  • W杯出場を決めた「耐え抜く力」
  • “ビッグ3”の加入で8連勝
  • 日本のバスケが「向かうべき道」
  • 八村選手は世界レベルになれる

「世界との差」を痛感

──2019年9月のW杯は5戦全敗でした。どう受け止めていますか。
ラマス 国内で行われた5試合で、我々は良いプレーをできていました。「W杯でも同じようにプレーできるだろう」という期待もありました。
しかし、実際のW杯に行ってみると、世界との差というのがまだまだあることを知りました。
フリオ・セサル・ラマス(Julio César Lamas)男子バスケットボール日本代表監督(ヘッドコーチ)
1964年、アルゼンチン・ブエノスアイレス生まれ。「オブラス・サニタリアス」や「サン・ロレンソ」「ボカ・ジュニアーズ」という名門クラブを含め、アルゼンチンリーグの監督(ヘッドコーチ)として、4度のリーグ優勝。最優秀コーチ賞を7度受賞した実績がある。レアル・マドリードなどスペインリーグでもチームを率いた経験がある。2012年のロンドンオリンピックでは母国アルゼンチン代表をベスト4に導いた。2017年7月に日本代表監督に就任。(写真:鈴木大喜)