【高岡浩三】イノベーションとは「顧客が認識していない」問題を解決すること

2021/7/21
プロジェクト型スクール「NewsPicks NewSchool」では、2021年8月から「高岡イノベーション道場」を開講します。
プロジェクトリーダーを務めるのは、「ネスカフェアンバサダー」「キットカット受験生応援キャンペーン」など、革新的なプロダクトやサービスを次々に送り出してきた、元ネスレ日本代表の高岡浩三氏です。
こちらではプロジェクトの概要と高岡氏からのメッセージをお届けします。

プロジェクトの概要

近年軒並み先進国の市場が伸び悩むなか、「ネスカフェアンバサダー」「キットカット受験生応援キャンペーン」など、革新的なプロダクトやサービスを次々に送り出してきた、元ネスレ日本代表の高岡浩三氏。
その実績は、マーケティング・マネジメントの第一人者として有名なフィリップ・コトラー教授をはじめ、世界から“ジャパン・ミラクル“と称されました。
「高岡イノベーション道場 〜DX×イノベーション〜」は、高岡氏が、長年企業経営に携わる中で得てきた経験と実績を惜しみなく公開し、近い距離で受講者とディスカッションしながらイノベーションの芽を育てていく特別プロジェクトです。
特に、「個別指導コース」は高岡氏が受講者にマンツーマンでのイノベーション指導を、毎月月30分ずつ実施。
完成度の高い本物のイノベーションアイデアの創出と、その検証までを高岡氏と一緒にコミットメントしていきます。
▼レクチャーコース(プランA) : レクチャー 全6回
▼個別指導コース(プランB) : レクチャーに加え、高岡氏による9月〜翌1月まで毎月30分の個別イノベーション指導(2021年9月〜2022年1月/全5回/1回30分)
プロジェクトの詳細はこちら
オンライン説明会も8月10日(火)に開催。詳細はこちら

プロジェクトリーダーのメッセージ

私は1983年にネスレに入社し、2010年から2020年の3月まで日本法人の社長を務めました。
36年にわたるキャリアの中で、「キットカット受験生応援キャンペーン」や「ネスカフェ アンバサダー」など、会社を大きく成長させる施策を責任者として立案し、実行してきました。
こうしたアイデアは「イノベーション」であり、一体どこから思いつくのかと聞かれることがよくあります。しかし私は、思いつきでイノベーションを起こせるような天才ではありません。その都度徹底して考え、実行してきたからこそ、いくつかの施策が当たったにすぎません。
ただ、社長に就任してすぐに、本社から「これまでのイノベーションを分析して共有せよ」という指令を受けました。そこで私は、これまで経験的に行なっていたイノベーションの起こし方について、フレームワークに落とすことにしました。
私は20年以上前から、「イノベーション」と「リノベーション」の定義を明確に区別してきました。
まず前段として、マーケティングを「顧客の問題を解決し、付加価値を生み出すこと」と定義しています。 そして、この「顧客の問題」に焦点を当てると二つの違いは明らかになります。
私が考えるイノベーションの定義は、「顧客が認識していない、あるいは解決できるはずがないと諦めている問題を解決すること」。 一方のリノベーションとは「顧客が認識している問題を解決すること」です。
最近よく言われる DX(デジタルトランスフォーメーション)も同様で、「人々が諦めている問題を、デジタルという新しいエネルギーでどう解決するか」というプロセスとして捉えると理解しやすいのではないでしょうか。
では、「顧客が認識していない問題」は、どのように発見するのか。それを私は「NRPS」というフレームワークに落とし込んでいます。
「NR」とは「New Reality(新しい現実)」です。社会で起きている問題、周囲で起きている出来事に目を配り、「現実がどう変化しているか」を観察することで認識できます。
「P」とは、「Problem(問題)」です。そうした現実の変化から生じる問題を想定します。
最後に「S」は「Solution(解決)」です。その問題を解決する答えを探していきます。
今回改めて、NewsPicks NewSchoolの講義で、このイノベーションのフレームワークのエッセンスを語り、みなさんとディスカッションをさせていただく予定です。意欲のある方の参加をお待ちしております。

プロジェクトで得られるもの

・参加者各個人の具体的なイノベーションアイデアの創出
(個別指導コースは、マンツーマンでの高岡氏からの指導もあり)

・高岡氏の経験と実績に基づくイノベーション創出メソッド

卒業生の声

レクチャーコース・男性
正解のないプロジェクトに対して、NRPS法を活用しながら、問いを立て・常識を疑い・幅広く考え続けながら、仮説検証をすることの重要さ。その先にソリューションズがあるということを道場での半年間で実践的に学びました。これからも高岡メソッドを使い続けます。
レクチャーコース・女性
「考えること」。イノベーションを起こすたったひとつの方法。ホームワークの課題を通じて、それを実践するのは非常に難しかったですが、これまでにない視点で考えることが出来るようになり楽しかったです。
フィードバックを聞く時は、高岡さんの視点の高さ、広さに毎回驚き、いい意味でも悪い意味でもこの私たちが住む「島国ニッポン」を、いつも新鮮でグローバルで、なおかつ好奇心の塊で捉えていらっしゃる姿に感動していました。と同時に、自分自身がイノベーションを起こすことが、いかに大変なことなのか、現実を見ることも出来ました。
半年間ここで学んだことを、今後の仕事に生かしていきたいと思います。半年間お世話になりました。ありがとうございました。
個別指導コース・男性
高岡さんが最後におっしゃっていましたが、まさに実践を伴う道場だったと思いました。参加者本人のビジネスについてだけではなく、他の方々のビジネス視点に立ってNRPSで考えることでもあらたな気づきを得ることができました。

プロジェクトスケジュール

※※当初の予定から一部日程を変更させていただいております。ご注意くださいませ。(7/20更新)

Day 1 8/30(月) 19:00 - 22:00
マーケティングとイノベーションの定義


マーケティングとは何か?イノベーションとは何か?ケーススタディを交えながら、高岡市から直接マーケティングとイノベーションの定義を学ぶ。

Day 2 9/27(月) 19:00 - 22:00
顧客の問題発見の極意とNRPS法


「顧客が認識していない問題」は、どのように発見するのか。新しい現実が、新しい顧客の問題を連れてくる。この新しい問題こそが”変化”の本質だ。高岡氏が落とし込んだ「NRPS」というフレームワークを学ぶ。

Day 3 10/25(月) 19:00 - 22:00
新しい現実から顧客の問題発見へ


どうしたら、顧客が諦めているような問題を発見できるようになるのだろうか?じつは高岡氏がコーヒーの世界で実現したイノベーションは、「顧客の新しい問題」を発見することから始まったという。顧客の問題発見方法を学ぶ。

Day 4 11/29(月) 19:00 - 22:00
間接部門のイノベーション


イノベーションはマーケティングの一部。マーケティングとは経営そのもの。だkら、間接部門にもイノベーションは必要と高岡氏は語る。そのエッセンスとは。

Day 5 12/13(月) 19:00 - 22:00
ダイバーシティ発想とリーンスタートアップ


”勝てば官軍!”、グローバルスタンダードだと高岡氏は語る。仮設の検証を小さなんレベルで重ねながら、小さな成功に導く方法、まさにリーンスタートアップこそがイノベーションを生む。

Day 6 12/27(月) 19:00 - 22:00
グループディスカッションとまとめ


これまでの学びを総括し、高岡氏とイノベーションについて改めてディスカッションする。
プロジェクトの詳細はこちらをご覧ください。