[東京 3日 ロイター] - 日本自動車工業会の豊田章男会長(トヨタ自動車社長)は3日の会見で、2023年に東京モーターショーを開催することを明らかにした。この日の自工会理事会で決定した。

東京モーターショーは今秋の開催が予定されていたが、新型コロナウイルス感染拡大により、安全・安心な開催が難しいとして中止を決定。豊田会長は、23年に開催することについて「久しぶりにリアルに人が集まれるビッグイベントになると思う」と語った。

次期モーターショーのテーマは「グリーン&デジタル」とし、日本政府が掲げる50年のカーボン・ニュートラル実現という目標達成に向けたスタートとしての意味も持つとしている。

政府は新たな成長戦略として、30年をめどに燃料電池車(FCV)用の水素ステーションを現在の約7倍近い1000基、電気自動車(EV)向けの急速充電器は現在の約4倍となる3万基に増やす計画を掲げた。これに対し、豊田会長は、FCVやEVといった電動車はインフラとセットで普及が進むとの見方を示した。

豊田会長は、数だけを目標にすると、使い勝手を考慮せずに設置される恐れもあるとの懸念も示した。電動車が多く走る場所といった自動車メーカーが有する情報を活用し、優先すべきインフラの整備箇所の特定などで協力できると指摘。「もう少し自動車業界をあてにしてもらいたい」として、政府と足並みをそろえることの重要性を訴えた。