ネスレ、健康戦略を刷新へ 内部文書で大部分の製品が「不健康」
コメント
注目のコメント
今回の調査結果は、「食品メーカーが世界的な肥満対策と健康的な食生活の推進に取り組んでいる」ことを受け、実施された背景があります。
ネスレグループはネスレを「栄養・健康・ウェルネス企業」と位置付けていましたが、実際には食品・飲料ポートフォリオ全体では約70%が健康の定義として認められている「ヘルススター評価システム」の基準値である3.5を満たしておらず、菓子とアイスクリームのポートフォリオでは99%が満たしていない=ほぼ基準以下という結果になってしまいました。
食品メーカーとしては、消費者のニーズが高い商品を開発するためにどうしてもジャンクフードのようなものに偏ってしまう傾向はあるかと思います。
一方で、ネスレは健康的でない製品を製造する部門を売却(2019年にヘルタ社のシャルキュトリー部門60%の株式を売却)したり、味の特徴を変えずに塩分と糖分を減らす方法など改善に向け取り組んできていました。
「植物由来の代替肉」などをはじめ、持続可能な食品、健康的な食品はまだニーズとしては既存ポートフォリオ部門に比較すると小さいものの、食品メーカーの成長分野でもあります。
今後ネスレがどのようにポートフォリオを組み替えていくのか、個人的にも注目しています。Nestleに限らず、健康や環境と、利益のジレンマ。そして現実論としては、ルール・ガイダンスをどう設計していくか(ルールメイキング)という点でも大企業や政府の動向に注目。
ルールメイキングについては、下記記事も。
https://newspicks.com/news/3012225