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G7、気候変動の情報を開示へ 英提案、6月に共同声明

共同通信
G7、気候変動の情報を開示へ 【ロンドン、ワシントン、東京共同】日米欧の先進7カ国(G7)の財務相・中央銀行総裁は28日、オンライ...
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金融の世界、資本市場はとにかく「先が見えない」「不透明」なことを嫌います。

金融危機が大パニックをもたらすのはこのためです。Covid-19は我々の暮らしや安全を直撃しましたが、株式市場がパニックになっていないどころか、むしろ安定しているのは人為的に経済を止めたに過ぎないからです。

資本市場は先が見えているネガティブなイベントに対してはそれほど狼狽せず、早晩落ち着きを取り戻すものなのです。

2015年にG20が金融安定理事会にTCFDの設置を指示したのは、気候変動の影響を受けて座礁資産化する潜在事業が多く存在、金融機関の投融資資産が不良化し、それが次のメガトン級の金融危機の火種になりかねないことを恐れているからです。

だから、主要国の財務省・中銀総裁が集まると徹底的な開示を求めましょう、というごもっともなお話しになります。
最初に「自主的なものだから」といってなじませ、それを義務化するのは欧州のいつものやり方なので、こうなること自体はTCFDの議論が始まった時から予想されていたことです。
情報開示自体は「良いこと」を求めるものですが、これがエネルギー問題であるがゆえに複雑なリスクを引き起こす可能性も本来考慮すべきだと思っています。
エネルギーインフラへの投資減退は、世界経済を減速させるリスクを生じさせる可能性も考えられますし、化石燃料の座礁資産化により中東諸国の政情が不安定化するリスクも考えられます。
あるいはレピュテーションが重要な大手企業が撤退し、資本市場の目が届かない企業や国営機関が原油開発やインフラを担うことで地域環境を汚染したり、CO2排出量を増やすといったリスクも考えられるでしょう。

気候変動一神教の今の世の中にはなかなか届かないのですが、これらのリスクをどう低減していくかが、こうした仕組みを「本当に良いもの」「継続するもの」にするために大事だと考えています。
イギリス国内では、25年までに業界に限らず非上場企業も含めて、気候変動関連情報開示を完全義務化することを目指しており、21年1月から主要企業を対象にTCFDに準拠した開示を義務付けました。
ほか、フランスではTCFD提言が公表される以前から義務化、カナダも義務付けを予定、アメリカもバイデン大統領令にて義務付ける方針を明らかにしており、G7内でも方向性が一致してきています。
地球温暖化なるものは、まさに「財務相・中央銀行総裁」の関心事なのだ。
開示は基本的に良い方向ー行動を促すのでーと思います。G7、さらにそれ以外の国にも展開?
このニュースに関係なく、大手上場企業は気候変動への対応に係る戦略立案と開示が迫られています。

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先月(2021年4月)に公表されて現在パブリックコメント受付中の改訂コーポレートガバナンス・コードでは、「上場会社は、経営戦略の開示に当たって、自社のサステナビリティについての取組みを、適切に開示すべきである。…特に、プライム市場上場会社は、…国際的に確立された開示の枠組みであるTCFD…に基づく開示の質と量の充実を進めるべきである。」とされています(補充原則3-1③)。

そして、今年は東証の上場市場区分の変更に際する取引所の審査がありますので、プライム市場に上場を狙う会社は皆さん上の補充原則をちゃんと充足して審査に臨むべく、にTCFDに基づく気候変動に係る機会やリスクを整理して開始することになるのだと思います。
日本では、企業みずからが排出量を算定して報告する制度を盛り込んだ『改正・温暖化対策推進法』が成立したばかり。「脱炭素経営」に積極的な事業者が評価される仕組み作りは必要で、日本も積極的に取り組んでいきべき。