2021/5/28

なぜ「今」プログラミングを学ばないと後悔するのか

NewsPicks Brand Design editor
「プログラミングはビジネスパーソンの必須教養だ」と言われはじめて、はや数年。学ぶべきだと感じながらも、目の前の仕事に追われてついつい後回しにしている人も多いのではないだろうか。
そんなビジネスパーソンの悩みに応えるのが、オンラインプログラミングスクール「DMM WEBCAMP SKILLS」だ。ここでは1〜3ヶ月の短期集中型で、プログラミングの基礎を身につけることができる。
では、そもそもなぜプログラミングが「必須」なのか。なぜ、今なのか。学ばないとどうなるのか。プログラミングを先延ばしにしている人たちのために、いま一度プログラミングを学ぶ意義を解き明かす。

もはやプログラミングから「逃げ切る」のは不可能

現代のビジネスパーソンなら、パソコンや表計算ソフトの使い方は自分で身につけて当たり前。さらにはDX(デジタルトランスフォーメーション)の加速により、どんなビジネスもITとは切り離せない時代になった。求められるITの素養はますます高まりつつある。
また、2020年度からは小学校でもプログラミング教育が必修化された。2025年の大学入学共通テストからは、プログラミングを含んだ「情報」が受験科目のひとつとして追加される予定だ。
あと数年もすれば、一定のプログラミング知識を持って入社してくる新入社員から「こんなことも知らないんですか」と言われるようになるかもしれない。
職種・業種に関係なく、身の回りにどんどんITが浸透していくのを感じ、「ひょっとして、このままでは世の中の流れについていけないのでは」と、不安を抱える人も少なくないだろう。
iStock.com/ferrantraite
事実、あと数年で「プログラミング知識がないデメリット」は痛いほど感じるようになるはずだ。
とはいえ、「ノーコードがあるんだから、わざわざプログラミングを勉強しなくても......」という声もある。確かにここ最近、複雑なコードを書かずともWebページやアプリを制作できる「ノーコード」と呼ばれるツールが多数出現している。
「ノーコードによって省力化が図られるのは間違いありませんが、それだけで『逃げ切る』のは難しいでしょうね」
こう話すのは、オンラインプログラミングスクール「DMM WEBCAMP SKILLS」を運営するインフラトップ取締役の高澤悠介氏だ。
「AIを利用した高精度の翻訳サービスも登場しましたが、微妙なニュアンスが重要なビジネスのネゴシエーションで、100%それに頼る人はいないでしょう。そもそも、英語の素養がある程度なければ、その翻訳が本当に使えるかどうかも判断できません」
ノーコードも同じだ。ツールは、自分が欲しいものを作りあげるための「道具」に過ぎない。道具を使いこなすためにも、その土台となるプログラミングの知識やスキルが必要なのだ。

「とりあえずやらなきゃ」という考え方が危険な理由

このような世の中の変化を受けて、不安から、あるいはより積極的に、プログラミングを学ぶ人は急激に増加している。プログラミングスクールは目下、業界内でも「バブル」と言われる状況だ。
社内のエンジニアとより円滑にコミュニケーションを図りたい人。煩雑な作業を自動化したい人。Webサービスで起業するという目標に向けて。
目的によって必要な学習内容も異なるはずだが、高澤氏によれば、そこが曖昧なままプログラミングを学び始める人も多いという。
「英会話教室が流行したときも、『とりあえずやらなきゃ』という人が大量に市場に流れ込みました。ですが、残念ながら動機づけが曖昧だと結局続きません。
自分に必要なプログラミング知識を身につけるためには、『何のためにプログラミングを学ぶのか』というそもそもの部分を考えることが、遠回りなようでいて効率的なのです」(高澤氏)
そこで「DMM WEBCAMP」では「COMMIT」と「PRO」、そして「SKILLS」と、ニーズに合わせて3つのサービスを用意している。
前者2つは受講後、ITエンジニアとして働くことを想定しているが、「SKILLS」はあくまでも現在の仕事を軸にしたまま、プログラミングを学ぶことに主眼が置かれている。
矛盾するようだが「SKILLS」は、「自分に何が必要かわからない」人のためのコースだとも言える。
「プログラミングに触れたこともない人にとっては、『自分に必要なプログラミングスキル』を見極めること自体が難しい。ですが、現状では10万円以下のプログラミングスクールはほとんどなく、大枚をはたいたのに『求めていたものと違った』ということがありえます。
そのため、『SKILLS』には、従来の学習コースより価格も難易度も下げ、まずはプログラミングの全体感を掴むために最適なコースも設けています。
受講者を見ると、学生からハイキャリアのビジネスパーソンまでさまざまな立場の人がいるので、チャレンジする意思さえあれば飛び込める環境を作れたと感じています」(高澤氏)

「〇〇✕プログラミング」でオンリーワンを目指す

「SKILLS」には、「はじめてのプログラミングコース」と「Webアプリ開発コース」の2つがある。
たとえば、基礎的な知識とスキルを習得することを目的にした「はじめてのプログラミングコース」の場合、HTMLとCSS、Ruby on Railsの概念を理解し、Webの仕組みやWebアプリケーションの動作、Webサービスがどのように作られているのかを4週間、もしくは8週間で学習する。
名前のとおり、これを第一歩として、さらに勉強を続けるなら何を勉強すればいいのか、その道標を示すものだが、基礎を押さえるだけでもできることは増える。
たとえば外注での協働の際、プログラミングの基礎的な知識があれば、共通言語をもって意見交換ができる。コストや工数についてもお互いに納得しながら話を詰められるし、「この機能は落としていいから、納期を早めてほしい」という交渉も可能になるだろう。
それは「現場と開発をつなげる」という独自性を獲得することだ。
「基本的に、ひとつのスキルだけでトップを目指すのは難しいものです。たとえば、何百万人という営業職の中で、営業スキルだけでナンバーワンを目指すのではなく、『営業×〇〇』という掛け算でオンリーワンを狙う選択肢も検討すべきでしょう。
営業に限らず、今はまだITスキルを掛け算できる人材がどの職種にも少ない。今なら、プログラミングを学ぶことがこれまでの簿記や英語以上に、市場価値を高めることにつながるはずです」(高澤氏)
もうひとつの「Webアプリ開発コース」は、入会金プラス月額制だ。ここでは、Ruby on RailsでWebアプリケーションを開発しながらWebサービス開発への理解を深める。
最終課題では要件に基づき、1から自分でWebアプリを作るため、実践的なスキルも身に付く。学習にかかるのは想定140時間で、多くの受講者は2〜3ヶ月で完成までこぎつけるという。
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「Webアプリ開発コース」の特徴は、学習をサポートする講師(メンター)だけでなく、目標設定やモチベーション調整を担当する「ライフコーチ」も学びをサポートしてくれる点だ。
ライフコーチとは週に一度面談があり、進捗確認だけでなく、不安なことやわからないことなど、何でも質問することができる。面談以外でも、聞きたいことが出てきたら、いつでもチャットなどで相談できる。
「多くの人はある程度知識がついて、産みの苦しみを味わえるレベルに達する『前』に挫折します。理由のひとつは、学習の習慣化がうまくいかないこと。
もうひとつは、あまりにもわからないことが多すぎて、自分で調べても結局わからず、それをストレスに感じてやめてしまう。そのため我々は、疑問に思ったときにすぐに質問できる体制を取っています」(高澤氏)
これらは、未経験からITエンジニアに転職できる、ハイレベルな能力開発を行ってきた「DMM WEBCAMP」ならではの観点だ。初心者向けの「SKILLS」でも、カリキュラムに、サポート体制に、そのエッセンスは流れている。

「ダサい」システムの裏にもエンジニアがいる

バブルと言われるだけあって、巷には数多のプログラミングスクールがある。その中で「DMM WEBCAMP」を選び、実際にカリキュラムを体験した卒業生も、「ならでは」の強みについては声を揃えて評価する。
前職は大手銀行で営業を担当していた片岡さんは、今の仕事を続けることへの焦りから、「DMM WEBCAMP」の説明会に参加した。
DMM WEBCAMP卒業生の片岡さん。習得スキルはHTML / CSS / JS/ jQuery / Ruby / Ruby on Railsなど。
「単に『プログラミングを教えるよ』ではなく、『プログラミングを通じて、なりたい自分に近づくお手伝いをします』と言ってもらったことで、覚悟が決まりました。
前職は営業ということもあり、ファジーな感覚で仕事をしていた部分もあった。でも、プログラムは融通が利かないので、人と同じように『こんな感じでお願い!』では無理なんです。
プログラミングを通じて論理的思考を学んだことで、前職で培ったファジーなやり方と、よりシステマチックなやり方を切り替えながら仕事できるようになった。これも大きな収穫ですね」(片岡さん)
特に片岡さんが評価するのが、メンターによる指導だ。問題を解決するための方向性を示したり、解決策を自分で見つける方法を教えたり。ただ答えを教えるのではなく、「問題が起こったとき(ゆくゆくは)自分で解決できるよう成長を促してくれた」と、片岡さん。
また、プログラミングを学んだことで、動作を改良するのも、機能をひとつ付け加えるだけでも、どれだけ大変かを身をもって知ったという。
「前職では『なんでこのシステム、こんな使いづらいんだ』『ダサいな』と、システムの裏にエンジニアがいることにも気づかず、勝手なことばかり思っていました(苦笑)。でも、今では構築してきた人の顔や苦労がなんとなく頭に浮かびます。
これからは、そういった不満をアイデアに変え、プログラミングでよりよいものを生み出していきたいです」(片岡さん)

プログラミングは新しい「言語」であり「思考法」だ

もう一人の卒業生・堀越さんは、新卒で国語教師になった。自分も人に教えていた経験があるからこそ、「DMM WEBCAMP」のカリキュラムを評価しているという。
「勉強嫌いになる子を見てもわかるんですが、『知識がなさすぎて何を聞いていいかもわからない』状態って、本当に一番困るんですよね。
あるとき、オンラインでメンターに質問しようとしたとき、選択欄に『わらからないことがわからない』という項目があったんです。受講者の気持ちがわかっているな、と感じました」(堀越さん)
そのような手厚いサポートによって、脱落することもなく、受講を通じて、これまで出会わなかったような人々と「同期」というつながりもできた。技術に興味を持つ人々ばかりなので、自主的に集まっての勉強会は卒業後も行われている。
同期だけでなく、優秀な卒業生との出会いもあった。難しい機能に挑戦したとき、メンターが「その技術だったら、この卒業生に聞いてみるといいよ」と紹介してくれたのだ。その先輩と話すうちに、問題が解決しただけでなく、「よし、自分も頑張ろう」と改めて奮起できた。
「私は文系で完全なプログラミング初心者でしたが、プログラムがうまく動かないときに細分化して原因を探る作業は、国語の文章問題を解くときと同じような感覚もありました。
DMM WEBCAMP卒業生の堀越さん。習得スキルはHTML / CSS / JS/ jQuery / Ruby / Ruby on Railsなど。
会社を揺るがすような大きなトラブルでも、突き詰めると『AさんとBさんとの間でちょっとした連絡ミスがあった』といった、小さな原因が根本にあることは少なくありません。
学びはじめた頃は嫌になるくらいエラーが出ましたが、ひとつひとつ潰していくうちに、大きな課題のなかから根源的な原因を探す力がつく。逆に、『AとBを足していけば、こういうものになるな』という論理的思考も鍛えられましたね」(堀越さん)
これは意外な副産物だが、プログラミングを学んだことで、日常生活でも刺激が増えたという。
街を歩けば「あの掲示板はどういう仕組みで映像を出しているんだろう」と気になり、家のなかでは「スマート家電のこれとこれをつなげたら、もっと便利にできるんじゃないか」と考え。これまで見過ごしてきたものから、新しい楽しみがどんどん生まれてくる。
「未経験の人にとって、プログラミングに触れることは、新しい言語と思考法を手に入れることです。市場価値を高めるだけでなく、変わりゆく世界のなかで新しい物の見方に触れ、人生を豊かにしてもらえたら、それが一番嬉しいですね」(高澤氏)