【スシロー】「値上げできない」は経営者の言い訳だ
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とても勉強になりました!とても洗練されたビジネスモデルと戦略戦術に至るまで、考え尽くされているなーと。
p.s.三崎港がスシローと同じ会社の傘下だったとは知りませんでした。三崎港は、店舗によってまったく味やお寿司のネタも質も違うので、個人的には、横浜の海ほたるにある店舗がオススメです。子供と妻と、2ヶ月に一度はドライブがてらに通ってます。
・一皿の価格よりも、客単価の向上を重視。コロナの影響を省けば、毎年2〜3%程度、客単価は上がっており、これは上がっているというより、意図的に上げている。そのための仕入れから販促から、ロス管理から、DX投資による在庫管理、社内教育に至るまで戦略・施策が一致している、
・仕入れの段階で、季節要因でコスト高とならないように養殖での最大限のリスク分散をしている。
・それでもリスクをゼロにはできないので、別のコスト安のものを揃えて、平均すると原価50%を維持する。
・各商品の単価は低く採算を割っていても、提供する商品の各価格帯のバランスを変えて、全体で見るときちんと利益が50%となるようにしている。また、最終的な客単価の増加につなげていく。
・仕入れの状況やコストなどの状況を考慮して、100円の皿は全体の20%、200円の皿は40%、300円の皿は30%などと日々調整して、客単価を上げている
#DX #ビジネスモデル
注目のコメント
スシローは、2002年からICチップで単品管理と走行距離を計測して必要な握りネタの指示をだす「回転すし総合管理システム」を導入されていました。
このシステムの導入によって、廃棄量を75%削減し「100皿に1皿しか廃棄がでない」状態を実現。
本記事で言及されている客単価を上げる仕組みと徹底的なコストカットが、利益率の基盤に繋がっているように感じました。
<参考記事>
スシロー、ビッグデータ分析し寿司流す 廃棄量75%減
http://www2.cgu.ac.jp/kyouin/takahashi/siryou/jouhou_syokugyou/sushiro.pdfすごいコンサルっぽいな、と思ったら、CEOはコンサル経験者なんですね。
既存の「お寿司を売る」という範囲の中で、トップライン向上とコスト削減を、プロセスの変革のみで出来ること/デジタル活用で出来ること、網羅的に、って感じですね。
「ここが課題じゃない?」に気付く力と、「だったらこうしてみればいいんじゃない!?」に既存の枠組みを超えた発想が出来る人って、本当にすごいなぁ、と思います。
こういう「モノ」に対して消費者がお金を払うビジネスでは、どうしても原価の縛りから抜けられないのですが、もう何年も言われている「経験価値にお金を払う」という視点も含めると、プライシングモデルが変わってきて面白そう
(缶コーヒー買うのと、スタバで買うのと、ホテルのラウンジで飲むのは、もし似たような原価でも、払う対価って10倍くらい違う)
特に、今回のコロナで、顧客が求める「経験価値」というのが、これまでとは非連続な変化が生まれていると思うので、そこをどうデザインしていくのか…その辺りに最近とても興味があります。
(これまで「見えない価値への対価」で稼いでいたビジネスモデルの変革)
風の時代になって、「物質」から「情報やネットワークなど見えないもの」への価値転換が起こると言われている中で(というか既に起こっている)、これからのビジネスは、これまで以上にそこのデザインが重要になると思っています。「センスとは努力の方向だ」という言葉がありますが、スシローの展開を読んで考えたのは、間違った努力をしてデフレスパイラル、へとへとになっている企業が多いのではということでした。「俺たちがこんなに頑張っていてもダメなのは、消費者が悪い」みたいなマインドセットになる気持ちもわかるのですが、例えばここで指摘されえる「単品単価ではなく客単価」という発想になるとまた違った方向が見えてくると思いました。