2021/6/1

【伊藤羊一】「伝えるプロ」がどうしても伝えたいメッセージ

Zホールディングス株式会社 Zアカデミア学長
リーダーシップ育成を熱く語ると言えば、この人。Zアカデミア学長の伊藤羊一氏だ。

今年春から、武蔵野大学アントレプレナーシップ学部の初代学部長に就任し、次世代育成にも本腰を入れる。

著書『1分で話せ』など著作が65万部を突破し、「伝えるプロ」としての支持も集める伊藤氏だが、20代はつらい低迷の日々を送った。信条に掲げる「人は変われる」につながる仕事の哲学とは。(全7回)
伊藤羊一(いとう・よういち)/Zホールディングス Zアカデミア 学長、武蔵野大学アントレプレナーシップ学部 学部長
1967年東京都生まれ。1990年東京大学経済学部を卒業、日本興業銀行に入行。2003年プラスに転じ、執行役員マーケティング本部長、ヴァイスプレジデントを歴任。2015年ヤフー(現Zホールディングス)に転じ、次世代リーダー開発を行う。グロービス経営大学院客員教授としてリーダーシップ科目の教壇に立つほか、多くの大手企業やスタートアップ育成プログラムでメンター、アドバイザーを務める。2021年4月より武蔵野大学アントレプレナーシップ学部学部を開設、学部長に就任。著書『1分で話せ』など多数。
INDEX
  • 学部長自ら学生寮に暮らす
  • 僕の信条を若者たちに届けたい
  • 思いを伝える「型」を身につける

学部長自ら学生寮に暮らす

この春から、僕は東京の西の郊外でキャンパスライフを始めました。
といっても、今はやりの「学び直し」ではありません。僕自身が大学の学部を“創る側”として参加しています。武蔵野大学に新設されたアントレプレナーシップ学部の学部長に就任し、カリキュラムの開発も何もかもゼロから立ち上げたのです。初年度となる今年は、73名の学生を迎えました。
目標は、「自分の思考と行動で、世界をよりよいものにできると本気で信じる人を増やす」こと。僕の想いに共感してくださった起業家や経営者と一緒に、実践型の起業家精神教育にチャレンジしていきます。
学部長の僕自身も学生寮に暮らし、10代の若者たちと生活を共にしているのだと話すと、驚かれます。でも、本気で関わりたいから、深くコミットしたい。当然のように「よし、俺も寮で暮らすぞ!」と決めていました。