旭化成が半導体工場の復旧断念、サプライチェーンへの影響は?
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旭化成、ルネサス、TMSCと火災が続くと今後の供給体制に空恐ろしいものを感じる。
主力の自動車等が優先され、せっかく育ってきたメーカーズ向けが縮小される恐れがある。
復旧断念が資金的な問題なのか、被害規模的なものなのかでもちょっと違うが、そのあたりのレポートもほしいところ。
注目のコメント
復旧断念で、半導体断念ではない、と。
個人的には規模も考えると、ルネサスなどへの事業売却かファブレス化の方がいいのではないかと思うが…代替生産ができているなかで、自社で工場を作り直す合理性はなんだろう?雇用かもしれないが、延岡には旭化成の他の業務もある(専門性の違いは分かるが…)し、また他社による買収であれば雇用もセットで、というのはできないのだろうか?
経営は経済合理性だけでは全くない。一方で、将来含めて事業の競争力を構築できそうかというのは経営の一丁目一番地だし、競争力が構築できていない事業は、全社の経済合理性と組織にも影響する。
『旭化成は2020年10月の火災発生により操業停止している宮崎県延岡市の半導体工場の復旧を断念した。当面はルネサスエレクトロニクスなどへの生産委託でしのぎ、建て替えや他拠点での工場新設などを検討する。』「巨額の投資が必要だからできない」のか、「巨額を必要とする投資を実行する事業戦略を経営が立案できない・コミットできない」のか。もとクリーンルームで野菜を作る国ではなかなか難しいのかなあ。
半導体は設備投資がかかり固定費が大きいビジネスなので、メーカーはサプライチェーン強靱化を理由としてのキャパ拡大は決断しにくいでしょう。
稼働が落ちると一気に赤字になりうるので、買ってくれる保証がないと投資できないのが本音のはず。
シリコンウェハーから製品までの工程、リードタイムも長く在庫余りや不足が出やすいことも長年の課題です。
自動車メーカーやTier1部品メーカーはこのあたりの調整をメーカーや部品商社に押しつけてきたため、メーカーに何かあると対応が追いつかない。
自動車はスマートフォンに比べるとモデル寿命が長いので、生涯生産数を予測し在庫を持つことで解決できると思いますが、物によっては重量当たり価格が金より高いチップもあるため、半導体メーカーもしくは自動車メーカーだけにそれを要求しても負担が大きすぎ対応できない。Tier1、Tier2、部品商社の各段階で在庫を持つ必要があり、半導体メーカーと自動車メーカーは長期数量保証契約も検討すべきです。
日本ではトヨタ生産方式、ジャストインタイムに反する話になりかねないので大掛かりな業界の仕組み改革が必要かもしれません。
ただ時間をかけているとテスラや中国メーカーに契約で先を行かれて重要な半導体を押さえられてしまうリスクもあると思います。